<役どころ紹介>

日向松子 (ひなた・まつこ/75)…梅沢富美男  

浅草のアパートで50年以上、ひとり暮らしをしてきた庶民派の女性。仲間の竹子、梅子とは腐れ縁だが、家族はいない。浅草には多くの人脈があり、街の裏も表もよく知るが、実は岐阜・飛騨高山の出身。 

20代のころに、わけあって家を出てから、浅草のアパートで暮らしてきた。アパートの住人たちは、松子を温かく受け入れてくれ、家族のように醤油の貸し借りができる、長屋のような居心地の良い場所だったが、老朽化が進み取り壊しが決定。いつのまにか、住人は松子だけに…。 

「50年以上、笑った思い出も泣いた思い出も全部ここにある」。

古くなり見放されたアパートと今の自分を重ね合わせ、思い出のある場所から出ていくことに抵抗していたが、高齢者の孤独死が増える社会で「最期をひとりで迎える」かもしれないことに、心の奥に孤独感も抱えている。

<梅沢富美男 コメント>

ラスボスおばあちゃん・日向松子を演じます、梅沢富美男です。 

今までいろいろなドラマに出演させていただきましたが、この年になって初めて、全国放送連ドラの主役オファーをいただけるとは思ってもみませんでした。それも、まさかのおばあちゃん役! 

そして舞台が僕にゆかりの深い浅草ということで、二つ返事でお受けすることにしました。

下町浅草を舞台に、古き良き昭和の人情芝居を彷彿(ほうふつ)とさせるような、今の若者にはおせっかいともとられかねないけどなんか憎めない、そんなパワフルな松子おばあちゃんがまわりを巻き込んで大活躍します。 

登場人物もみんな個性的な愛すべきキャラクターばかりで、これからの撮影がとても楽しみでなりません。 

見たら、なんだか元気をもらえる。そんなドラマになっています。ぜひ、週の終わりにこのドラマを見て浮世の憂さを晴らしてください。