その日の夜、働ける喜びで機嫌良く現場に戻ってくる朱羅。すると、朱羅の「…来る」という予知に続いてホットラインが鳴る。

運び込まれたのはマンションの3階から転落して重傷を負った橋本悟(渡辺哲)。付き添って来た妻・弥生(水木薫)によると、ベランダで足を滑らせたかもしれないとのことだが、少し様子がおかしい。

朱羅たちが治療をしようとすると、橋本は「何もしないでくれ」と言う。一瞬、朱羅たちの動きが止まるが、VF(心室細動)を起こしたため、すぐさま治療を再開。

すると、今度は弥生が治療を止めようとする。橋本は末期がんなので、このまま楽にしてほしい、と。

だが、朱羅は「救命は人を救うための場所なの。だから私は命を諦めない」と治療を続行した。

朱羅(松本若菜)は命を救ったはずの橋本(渡辺哲)に怒鳴られ…

次の日、朱羅は大黒が止めるのも聞かず、保と一緒に橋本の病室へ向かう。

朱羅が橋本の診察をしようとすると「お前は助けたつもりかもしれないが、俺は最後の希望を奪われたんだ!」と怒鳴られ、患者の意思を踏みにじったとまで言われてしまった。

病室から出ると、保は「なぜ関わろうとするのか?」と聞くが、朱羅は「ボウズには関係ない!」と言い放って去って行く。

橋本は他の医師に任せるよう朱羅に告げる多聞。だが、朱羅は一度助けた患者を手放すことは出来ないと拒否する。

多聞は、かつて朱羅によく似た医師がいたと話しだす。彼はいつしか心も体も限界を超えて燃え尽き、医師を辞めたと言う。

自分はそうはならないと反論する朱羅に、その傲慢さが命取りになると多聞は諌めた。