鎌倉市長・伊佐山良子(柴田理恵)から後継者にならないかと和平が誘われてから数週間。料亭の一室で、和平は伊佐山市長(柴田理恵)から「途中経過」を聞かれていた。
最初は考える間もなく断っていたであろう和平だったが、迷っているという今の正直な思いを明かす。彼の変化に、にっこりと微笑む伊佐山市長。
和平は“期待されている”という時間をちゃんと味わっていた。万理子がいいアイデアを発酵させているように、この心の揺れも発酵して、いつか自分の力になることを期待して。
月9企画に行き詰っていった万理子(内田有紀)は同僚たちと飲みに行く
その言葉を聞き、伊佐山市長はうれしそうに去っていく。
じんわりと、しかし確かな誇らしさを感じていた和平は、中庭を掃除していた料亭のスタッフが知美の母・大橋秀子(美保純)と気づき、うろたえる。
その秀子はまたしてもうれしそうに、和平をからかうのだった。

珍しく万理子は、千明の片腕・三井道子(久保田磨希)、飯田ゆかり(広山詞葉)と3人で飲んでいた。千明が2人に「月9」の企画案に行き詰っている様子の万理子を誘うよう、こっそりと頼んだのだ。
そこへ偶然、佐久間もやってきて近くの席に通される。
千明から教わったことを3人で語り合ううちに、酔った飯田は「万理子ちゃんは自分のことを一度書くべきだと思うけどな」と言い出す。千明への片思いを、究極のきれいな片思いのドラマとして書くべきだと。
それに対していつものように、「わたくしのことなど…」と返す万理子に、思わぬところから強い言葉が投げかけられる。
「書けよ!」
そう言ったのは、いつも冷静だがどこか他人行儀な佐久間だった。