最大11連休のゴールデンウィークがスタートし、各地がにぎわう中、『サン!シャイン』が取材したのは富士山の麓と5合目を結ぶ「富士スバルライン」。

冬の間、閉鎖されていた有料道路が4月24日に全線開通し、駐車場にはたくさんの大型バスが並んでいました。
富士山に魅了される多くの外国人観光客

取材スタッフ:
5合目に到着しました。ものすごい観光客ですね。

雪をまとった富士山と澄み切った青空のコントラストに魅了される人々。

日本人観光客:
外国の人が多いですね。ここはどこの国でしょうっていう。
その多くが外国人観光客でした。

デンマークから来た人:
デンマークには山がないんだ。こんなに大きくて美しい山を見られて本当に感動したよ。

オーストラリアから来た人:
富士山は日本のシンボルです。とても美しい。
オーストラリアの学校で学んだよ。オーストラリア人はみんな、富士山が特別なことを知っている。
標高2300mで吹きつける強風
世界遺産・富士山のスケールの大きさを堪能する一方で、観光客を苦しめていたのが…。

取材スタッフ:
うお~、時折ものすごい風が吹きつけますね。

オーストラリアから来た人:
寒い。寒すぎるわ。

インドから来た人:
とても寒い。とても寒い。

標高約2300mの5合目では、冷たく強い風が吹きつけていました。
そんな中…。
「閉鎖中」登山道に向かうたちも…

取材スタッフ:
どこへ行くんですかね。この先は登山道なんですけど。止められていますね。
富士山の山開きは山梨県側で7月1日からの予定で、登山道はまだ閉鎖されているのですが、それを知らずに登山道へ向かう多くの人たち…。

埼玉からの観光客:
まだ登れないんですか?そうなんだ。
もうちょっと行けるのかなって。止められた。もちろん上まで行く気はないですけど。

さらに、サンダル姿の男性は…。

サンダル姿の男性:
ちょっと上に行きたいなと思って。ちょっと登ってみたいなと。行けるところまで。
登れないんじゃないかって。残念です。
――絶対に登らないでください。
わかりました。
しかし閉山中にも関わらず登ってしまう人も…。

〈中国のSNSに投稿された映像〉
「『立入禁止』の看板がありました。無視してそのまま進みます。唯一の登山道が目の前に並んだ鉄板でふさがれていたため無視しました」
壁で封鎖された登山口を突破していくなど危険行為をする登山客も。
閉山中の富士山に登る危険性について、積雪期の中で救助活動の経験がある太田安彦さんに聞くと…。

冬の富士山で救助活動の経験がある 太田安彦さん:
雪がついている富士山が危険という点では、部分的にスケートリンクみたいにピカピカに凍った場所で滑落し、止まりづらいっていう状況にもなりますし、-15℃とか-20℃の中で一夜を越すということが難しくなりますね。低体温症で体が冷えてしまって重症化してしまう。
太田さんによると富士山に積もった雪は滑りやすく、滑落の危険性が高いといいます。
積雪期の富士山で突風に襲われた山岳遭難救助隊員のヘッドカメラ映像では…。

突然吹いた強風に滑落しないよう、ピッケルを雪にさし滑落を防ぎます。
雪が積もった富士山では装備は、もちろん、雪山での高い経験値が求められます。
実際、4月26日には静岡県側で遭難が発生。中国人男性が8合目付近で体調不良を訴え、静岡県警の山岳遭難救助隊によって救助されました。
警察は、閉山期間中の富士登山を自粛するよう呼びかけています。
(『サン!シャイン』2025年4月28日放送より)