特殊詐欺による被害が増加する12月。中でも警察庁が注意を促すのが、「国際電話を利用した特殊詐欺」です。
「こちらは法務省出入国管理局です、複数回連絡を行いましたが、いまだに返事がもらえてない状況です」
(スタッフにかかってきた詐欺とみられる電話)
法務省や総務省を名乗り、巧みに情報を引き出そうとする詐欺電話。
万が一、自分に詐欺電話がかかってきたときは、さらにうっかり出てしまったどきはどう対処すべきなのか?
『めざまし8』は、 “詐欺を見抜く10の特徴”を詳しく聞きました。
詐欺の危険性のある“10の特徴”
特殊詐欺電話サービスを行っている「トビラシステムズ」が最新の“詐欺の危険性がある電話の10の特徴”を発表しています。
【「詐欺の危険性がある電話」最新10の特徴】
1. 電話番号が「+」から始まる国際電話
2.「未納料金がある」「オペレーターにつなぐ場合は○番を」の自動音声
3. 末尾が「0110」で終わる国際電話
4.「2時間後に携帯電話が止まる」など、総務省など官公庁を名乗る自動音声
5.「重要な書類がある」といって大使館を名乗る外国語の自動音声
6.「アンケート」を称する自動音声
7.「電話は切らずにつないだまま」とATMやコンビニに誘導する
8.「お金」や「キャッシュカード」のワードが出る
9.「無料で点検したい」と給湯器やリフォーム工事の業者を名乗る
10. 不用品回収業者を名乗り「家に貴金属はあるか」と尋ねる
実際にこれらのケースに当てはまった事例を見ていきます。
【特徴1のケース】国際電話による詐欺 被害額50万円
12月19日、北海道に住む50代の女性の元に、国際電話で「NTTクラウドのアズマ」を名乗る男から電話が。男は「クラウドの使用料金が未納」だと話し、女性は近くのATMに誘導され男に指示されるまま30万円振り込みました。
さらに翌日には「政府のテラシマ」を名乗る男から電話、「他にも2社契約があり払わないと高額になる」と説明を受けて、女性は併せて50万円を支払ってしまったといいます。
【特徴4のケース】総務省を名乗る電話…「2時間後に携帯が利用停止」
FNNの記者の元に、「総務省管理室」と名乗る自動音声がかかってきたケースも。
詐欺電話だと気づいた記者は、あえて「ご不明な点がある方は、1番を押してください」というアナウンスに従い、1番を押すと“総務省職員”を名乗る人物が電話に出たといいます。
さらに、12月20日に“総務省”を名乗る自動音声の留守番電話が残っていたという女性に、残されていたメッセージを聞かせてもらうと…。
「こちらは総務省監視管理室です、こちらのお電話は、2時間後に利用停止となります。ご不明な点がある方は1番を押して下さい」
総務省を名乗る自動音声から電話があった女性:
留守番電話に「総務省の者です」って。
留守電を聞いたときに総務省って名乗っていたので、あれ?って一瞬本物かなって思ったんですけど、でも、電話を止めるっておかしいなと思って。
――詐欺電話の多くが大企業や省庁をかたる理由は?
詐欺・悪徳商法ジャーナリスト 多田文明氏:
やはりみなさんが知っていて、信頼の置けそうな企業をかたることで、聞き耳を持たせようとする。そうすると相手のペースにはまってしまうと。詐欺グループとしては相手を自分のペースに持って行きたいので、まずは聞いてもらわないといけないということから、このような名前をかたる。
【特徴8のケース】「キャッシュカードが押収された」「金融犯罪」
詐欺電話の中でよく出てくるという「お金」や「キャッシュカード」というワード。
北海道在住の40代男性にかかってきた警察を名乗る電話では、このワードが顕著に見られました。
警察を名乗る人物
「容疑者の自宅から大量のキャッシュカードと通帳を押収してます。で、捜査の結果、その中の1枚が○○さん名義で開設した○○銀行のキャッシュカードを押収されたんです。(中略)
この押収されたキャッシュカードはご自身でご契約されたかどうかに関わらず、○○さんの名義で資金洗浄、金融犯罪が行われています。今回、犯罪収益の受け取り口座として、キャッシュカードの口座ですね、使われています。なので現状は法的責任ご自身が負う可能性だったり、放っておくと資金洗浄の罪が成立することになってしまうんです」
このやりとりは20分弱にも及び、何度も管轄の愛知県警までくるように進めてきますが、男性が「明日なら」というと、ビデオ通話を求めてきたため、「ガラケーなのでできない」と答えると電話は突然切れたといいます。
詐欺電話と思われる電話がかかってきたときの対策は?
詐欺・悪徳商法ジャーナリスト 多田文明氏:
まずは電話がかかってきてもその場では短く切ると。もっといいのは、電話を短く切る前に、そうした詐欺の電話に出ないような電話機器ですとか、そうしたものをまずつけておくと。
北海道のケースのように、わざと遠いところの警察署の名前をかたってこられないようにしている、これも怪しいと思ってほしいし、女性がかけてきていますよね?こういうケースもあるんだと注意してほしいです。
(『めざまし8』 2024年12月27日放送より)
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