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熱中症より危険!?「低体温症」に要注意!7割以上が屋内で発症…原因は寒すぎる“室温”

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寒さが一段と厳しくなる中、特に注意が必要になってくるのが「低体温症」です。

「低体温症」とは、深部体温と呼ばれる“体の内部温度”が35℃以下になった状態のことをいいます。血液が十分に脳に行き渡らず、意識障害や不整脈、心停止などの症状を引き起こし、最悪の場合死亡することも。

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厚労省 人口動態統計より

過去10年間の死者数は、「熱中症」での死者を1500人以上、上回っています。

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東京曳舟病院 三浦邦久副院長:
屋内であっても暖房つけていないと、低体温症になることがあります。特に高齢者は皮下組織も少ないし筋肉量も少ないので。また、1人暮らしをしている方は、発見が遅れることが多いので、注意が必要です。

7割が「屋内」で発症

2021年の厚労省人口動態調査によると、沖縄など温暖な地域も含めた全ての都道府県で死者が出ている低体温症。

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福島県郡山地方広域消防組合の統計によると、低体温症で病院に搬送された人のうち、7割以上が自宅などの屋内で発症。搬送された人のうち約8割が高齢者で、発症時すでに深刻な状況が多いため、搬送された約8割が入院しています。

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なぜ屋内で低体温症になってしまうのか。
住宅環境と健康に関する研究をしている慶應義塾大学・理工学部の伊香賀 俊治教授によると、日本の家の「室温」が関係しているといいます。

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伊香賀俊治 教授:
深部体温が35℃以下になると低体温症になるのですが、日本のほとんどの家の室温が18℃を下回っているという調査が出ておりまして、そうすると室内であっても体温が奪われやすい、そういう事もあって国内で増えているのだと思います。

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WHOは低体温症や呼吸器・循環器疾患のリスクを防ぐために、室温を18℃以上に保つ事を勧告していますが、伊香賀教授らの研究チームが全国約2200の一軒家を対象に冬期の在宅中平均居間室温を調査したところ、9割の住宅が18℃未満だったことが判明しました。最も寒かったのは香川県の13.1℃です。

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なぜ室温が低いのか。街の人に話しを聞くと「電気代が気になるので暖房は付けていない」「暖房を18℃設定にしている」など電気代を気にする声が多くありました。

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伊香賀俊治 教授:
エアコンを18℃に設定しても、実施の室温はそれよりもっと低いことが多いです。特に断熱性能が低いとか、隙間風が多い古い家の場合ですと、温度計を部屋に置いて実際に何度なのか。18℃を下回らないように設定温度を上げることが大事だと思います。
服を着込んでも顔は出ていますし、吸い込む空気で体が冷えてしまいますし、服を着込むだけではだめだと思います。

低体温症を防ぐために

低体温症を防ぐために、効率よく室温を上げるにはどうすれば良いのか。伊香賀教授によると、以下の方法があるといいます。

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・床まで届く厚手のカーテンにする
・暖房器具を窓の近くにおく
・足元を冷やさないようにホットカーペットを使用する
・窓に気泡緩衝シートをはる

また、睡眠中も注意が必要で、以下のような対策があります。

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・エアコンを弱めに付けておく
・電気毛布を使う
・呼吸で冷たい空気を吸わないために、マスクをして寝る
・襟巻きなどで首を温める
・保湿性のある羽毛布団を使用する

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――何月まで注意が必要なのでしょうか?
伊香賀俊治 教授:
関東地方であれば3月くらいまで。それから北陸や東北ですと5月に入っても時々急に冷える日がありますので、毎日の天気予報に注意して寒いときには用心したほうが良いと思います。

――室温18℃以下で何時間室内にいたら低体温症の危険があるのでしょうか?
室温が10℃以下の所に5~6時間いれば、だんだん深部まで冷えていきかねないかなと思います。

低体温症の症状にはいくつかの段階があり、以下のような症状が出たら注意してください。

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・初期症状…体が震える、歯がカチカチ鳴る人もいる、体の動きや皮膚の感覚が鈍くなる
・中等症…よろける、動けなくなる、うわごとを言ったりなど意識障害が出始める
・重症…動かなくなる、震えは止まる、冷たくなる、呼吸が浅くなる、意識障害

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伊香賀俊治 教授:
高齢者、それから女性はどうしても代謝量が落ちていますので、低体温症により早くなりやすいと思います。そういう方々がじっとしたままいるような状況を見たら、声掛けをしてあげるというのが必要です。


(「めざまし8」2024年1月25日放送)

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