野村周平「殺した側が悪いのか、殺された側が悪いのか」を考えながら芝居
――それぞれ演じる役柄に共感する部分があれば聞かせてください。
野村:う~ん。この質問が一番難しいんですよね。基本的に共感するところはないんですよ。大儀見って真面目な役かと思ったら、ちょっと気持ち悪い過去があって、「共感できる」と答えたら、ストーカー行為を認めるみたいにもなるので。
実際の僕と塩野くんの性格からいうと、配役を逆にするという考えもあったかもしれませんが、それだと「まんま」になっちゃう(笑)。僕はあえて大儀見をやってみて良かったと思います。
塩野:周平くんの言う通りで、僕はどちらかというと大儀見派。だからこそ、真逆の役柄を演じる面白さがあるんだろうなと思いました。

――加害者と被害者、それぞれの“正義”があって事件に至りますが、感情移入するような人物はいましたか?
塩野:共感できるのは、しいてあげるなら夢川ぐらいで、他の登場人物にはまったく共感できなかったです。
野村:「共感できる」と言ってしまったら、犯罪を起こす可能性にもなるから「YES」とは答えづらいよね(苦笑)。どの事件も殺した側が悪いのか、殺された側が悪いのか、みたいなことを考えながら演じていましたね。
塩野:1話の冒頭もかなり衝撃的ですよね。ホラー作品が始まったのかと思いました。
野村:俺たちはいつ登場するんだろうっていう…。
塩野:さらっと出てきました(笑)。