増え続ける「熟年離婚」。
厚生労働省が2024年に発表した人口動態調査によると、2022年に離婚した夫婦のうち23.5%が、20年以上同居していた夫婦だといいます。
熟年離婚の割合は、約4組に1組と過去最多に。
そんな中、ものまねタレントの清水アキラさん(70)が、妻と別々に暮らすいわゆる“卒婚”から卒業したと発表しました。
ものまねタレント・清水アキラさん:
離婚するにはいろんな理由があると思うんだけど、すぐ離婚じゃなくて、「いや待てよ?」っていう時間がちょっと必要だよね。
熟年離婚への冷静な判断を呼びかけたワケは、自身が”卒婚” したからこそ学べた経験からだといいます。
『めざまし8』は2025年1月30日、清水アキラさんにその決断について取材。語ってくれたのは、“卒婚”を通して知った長年連れ添った妻の大切さでした。
1人で故郷・長野県へ…選んだ“卒婚”の道
ものまねタレント・清水アキラさん:
結婚した当初は大変だった。(食費は)1日500円なら生活できると。本当にどん底だったから。
清水さんが結婚したのは24歳の時。駆け出しの頃から、夫婦で歩んできました。
そして3人の子供を育て上げ、還暦を迎える頃決断したのが、故郷である長野県への移住でした。しかし…
ものまねタレント・清水アキラさん:
妻にも一緒に行こうって言ったら、「私はコンビニがそばにあって、スーパーがあって、じゃないと嫌だ」っていうから。
女房と離れて“卒婚”して、よし、俺は1人で生活するかって。
生まれも育ちも東京の妻とは、どうしても意見が合わず。清水さん夫婦は“卒婚”の道を選んだのです。
“卒婚”生活を通して知る、妻という大切な存在
妻を東京に残し、長野に移住した清水さん。
自慢の囲炉裏で朝ご飯を味わったり。
夏は、現地の仲間と大自然での渓流釣り。
冬は、プロ級の腕前を持つスキーを満喫。
まさに自由で充実した日々を送っていました。
しかし、1人での生活を始めて約1年。清水さんの中で、ある変化がありました。
気づいた妻の偉大さ「“卒婚”は卒業」
ものまねタレント・清水アキラさん:
洗い物を自分でやってみたの。1個洗って、こうやると。そうするとこっちに汚い水がたまってて、これでまた1つ洗う。
(洗濯も)どこに洗剤を入れて、なんか小さいところがあって、そこになんか入れたりするじゃん。そんなのも分かんない。
いや、すごいなって思う。こうやってやってんのかと。お母さん(妻)の偉大さがよくわかるよね、身に染みて。
別居を始め、家事と向き合うことで、妻の偉大さに気づいたといいます。
ものまねタレント・清水アキラさん:
洗濯してもらいたい、ご飯を作ってもらいたいのも確かにあるけれども、やっぱり存在があるんだよね。パッと見た時に横にいるっていうのはね。
同じ空気吸っているのがいいんだよね。やっぱり存在感っていうのは大きいよね。
何より妻の存在自体のありがたさが身に染みたという清水さん。“卒婚”を卒業したいと妻に伝えたといいます。
ものまねタレント・清水アキラさん:
“卒婚”は卒業だって、音を上げたね。
「お母さん申し訳ない、あれ間違いだった」って。
「“卒婚”は卒業」、妻もその言葉を受け入れてくれ、2人は再び東京で結婚生活をやり直すことに。
今年で結婚46年を迎える今、清水さんには、ある夢があるといいます。
ものまねタレント・清水アキラさん:
一番は、一緒にいることが大事なんだよ。
(妻と)飽きるほどいたい。もうお前なんか一緒にいたくないっていうまでいたい、っていうのは俺の夢なんだよ。
時間をかけてお互いのベストな関係を模索する。離婚の決断を急がないことで、一緒にいる道を再び選ぶ夫婦も今後増えるのかもしれません。
(『めざまし8』2025年1月31日放送より)