――しつこいというのは、諦めないということですか?

そんな大げさなものではなく、ただ「こういう芝居ができるようになりたい」と思ったら、そこをずっと掘り続けていく。たとえハードルが高くても、やれないことはないかな?みたいな。そういう風にはよく思っていますね。

配信の台頭で津田健次郎が感じる「恐ろしいこと」とは?

――平成から令和へと移り、声優に求められるものは変わりましたか?

それはあまり感じないですね。それこそ25年ぐらい前にアニメ『テニスの王子様』が放送され始めたときも、ある種、声優にアイドル的な人気があったと思いますし、その後も『うたの☆プリンスさまっ♪』シリーズが登場して、声優がアイドルコンテンツに近いものになったりして。

僕はアイドル活動をしているつもりは全然なかったですけど、昔からそういう流れはあったので、あまり変わらないかなという気はします。

ただ、単純に作品数がめちゃくちゃ増えましたよね。今は配信もありますし。

だから、声優の仕事自体はすごく増えている気がしますけど、配信があることによって、過去の名作と現在の作品が同じ土俵に立つっていう恐ろしいことも起きていたりするんですよね。その膨大な取捨選択のなかで「こっちのほうが面白そうだな」と思って、選んでもらわないといけない。

――声優の活躍の場は増えているけれど、ライバル作品が多いということでしょうか。

そんな気はしています。でも、時代を超えても面白いものは面白いですし、そのへんは何も変わっていないと思います。配信が登場してから、メディアの在り方は音を立てて変わった気がしますが、中身は人間が作っているので、そうは変わらんだろうと。

声優の形としても、もちろん活動の幅が広がったり、特に若い方はアイドル活動が増えたりというのはありますけど、本質は芝居をする人なので、結局あまり変わらない気はしています。

撮影:島田香