マツがロン(大西流星)に対してひどいこと言っちゃったのに…

で、今回の詐欺師に“人格”持たせました…っての、それが、これまでの典型的な事件解決モノに、意外な視点を加えることで、独自性出してます!みたいな、自らのオリジナリティを強調するためのギミックではないからね。

このドラマはいつだって、どの回だって、誰に対しても、平等に丁寧に描くのが信条であり、しかもそれは、主人公と同じレベルに深く描く。サブだろうとモブだろうと、犯人だろうと誰であろうと、同じだけ心情を深く描いてきたわけだから、ただただ今回もそれを貫いた…ってだけだからね。

しかも、その詐欺師の人格を描くということは、どんな人間にだって良い部分と悪い部分があって、そのどちらか一方が“本当”ではない。つまり、今回のサブタイトルである「白と黒」につながっていて、今回のロン(大西流星)が小5と仲良くなる…君はブラックハッカーでもホワイトハッカーでもない!っていう、一見、なんのエピソードやねん!という、些末エピソードにもリンクさせて、このドラマの真髄を伝えてしまうという、奥の深さ。

うん、で、今回何より素晴らしかったのは、マツがロンに対して「ちゃんと好きになったこともないやつが、想像で偉そうなこというなよ!」っていう、ド級のひどいこと言っちゃったのに、直接的な謝罪はない…けれど、前以上にちゃんと仲良くなりましたとさ、っていう、あのグラデーションの巧さな。

ド級のひどいこと=つまり黒を、謝罪=つまり白で打ち消して、物語上のハッピーエンドへ安易に導くだなんて、そういう単純なドラマじゃないんですよ。「白と黒」とかじゃないんですよ(うまい!!…うまくはない)