――相方の植田紫帆さんは、出演に関して何か話していましたか?
はい。植田は『ザ・ノンフィクション』の大ファンなので、「出るんか!」って。一歩リードしました(笑)。植田もおじさんの放送回を見て、「世の中にはこういう子たちがいるんやって初めて知った」と言っていたので、今回の出演はすごく喜んでくれました。
――普段、植田さんから「『ザ・ノンフィクション』のこの放送が面白い」と教えてもらうこともあるのでしょうか。
はい。今回の特番のゲスト、ガッポリ建設の小堀(敏夫)さんがとんでもないクズやって植田から聞いていて、実際に見たら想像を超えてクズだったんで、逆に気持ちよかったです(笑)。
「芸で笑わせるのは当たり前。それ以外でも誰かを幸せにできる形があるなら」
――このお寺にいたことは以前から公表していますが、芸人として“笑い”とは違うエピソードを明かすことに迷いはありませんでしたか?
当初はありました。やっぱり自分のプライベートな部分は、あまり話したくないなっていう気持ちはあったんですけど、昔の自分がそうだったように、たぶん同じように悩んでいる人もいるんだろうなと思って。芸人は芸で笑わせるのは当たり前ですけど、それ以外でも誰かを幸せにできる形があるなら、協力したいなっていう思いで明かしました。
――そこから、何か変化はありましたか?
『ザ・ノンフィクション』で、おじさんのことが放送されてからなんですけど、周りの芸人さんに「お前、あそこおったん?」「話、聞かせて」って言われることがめっちゃ増えました。そうやって芸人の先輩・後輩と関わる機会を、お寺にもらっているなという感じです。だから自分の活動が狭まるようなことは一切なく、逆に広がっています。
――小田さんは整形をしたことでも話題になりましたが、廣中さんなら何と言うでしょう。
「まぁ、グレてるよりかはいいんちゃう?」だと思います(笑)。
当時、お寺では喫煙している子もいて、例えば「タバコ吸わへん」って約束をしていたのに隠れて吸っていたら、めっちゃ怒っていましたね。あと、人を傷つけることを言ったときも。そういうことをしたときは怒っていましたね。
――今、廣中さんに何と伝えたいですか?
「今、めっちゃ楽しい!」って伝えたいです。お寺に行く前は目の前が真っ暗だったんですけど、いろいろな子や、おじさんみたいな大人の人に出会って、自分自身もですし、母との関係もすごく変わったんです。いろいろな環境が変わったなって感じるので、「本当にありがとうございます」と伝えたいですね。
