――本作は、スマホを「履歴や個人情報が集積したもう一人の自分」として捉えたことから生まれた物語です。ストーリーに触れて感じたことを聞かせてください。

現代を生きる僕たちに深く刺さり、世代を問わず考えさせられるものがある作品だと思いました。今の時代、誰のスマホにも多くの個人情報が入っていると思うので、“スマホ=もう一人の自分”という考え方はよく分かります。

また、SNSなどを見て「この人はこんなに華やかなのに、自分は…」と、誰かと比べてしまうことも、改めて考えさせられる問題だなと思いました。

――主人公の栞をはじめ、インフルエンサーに憧れて影響を受けるキャラクターが多く登場します。

「ああなりたいけど、自分はなれない」とか「消したい過去がある」とか、誰もが共感できるところがあるのではないかな、と思いました。もっと些細なところだと、「今こう言ったほうが良かったかな?」とか「さっき、こうしたら良かったかな…」と考えてしまう栞の気持ちを、リアルに感じられる場面がいろいろあると思います。

寺西拓人 “バズり”はあまり考えないタイプ

――寺西さん自身も、バズリが重視される世界に身を置いています。

個人的には「これでバズりたい!」とか「バズるためには!」みたいなことは、あまり考えないタイプだと思っています。ただ、この業界的には、いかにしてバズるかというのは大事なことではあるので、この作品を通してバズることについて改めて考えさせられました。

――傑を演じたことで、役者としてプラスになったと感じたことはありますか? 

傑は、実は自信がなかったり、落ちぶれていたところからどんどん変わっていったりするので、一人のキャラクターのなかで、いろいろな側面を演じられたことは経験になりました。

また、物語のなかで、技の名前を叫ぶシーンがあるのですが、技名を叫ぶなんて人生で初めてだったので勉強になりました。楽しかったですが、自分が思っている以上に激しく言うんだな、と思って。「この部屋より、もっと広いところへ届くように言ってください」みたいなディレクションもいただいて、すごく新鮮でした。きっと今後の糧になると思います。

『迷宮のしおり』作品概要

劇場アニメーション『迷宮のしおり』

2026年1月1日 全国ロードショー

【スタッフ】

原案:河森正治(Vector Vision)、橋本太知(スロウカーブ)
原作:Vector Vision、スロウカーブ、ギャガ、フジテレビジョン
監督:河森正治 
脚本:橋本太知 
キャラクターデザイン:江端里沙 

【キャスト】

前澤栞/SHIORI:SUZUKA(新しい学校のリーダーズ)
小森:原田泰造
倉科希星:伊東蒼
山田健斗:齋藤潤
架神傑:寺西拓人

(C)『迷宮のしおり』製作委員会