寺西拓人さんが主演映画に込めた思いを明かしました。

映画『天文館探偵物語』は、南九州きっての繁華街・鹿児島市の天文館を舞台に、情に厚い探偵たちが、訳ありのシングルマザーやその息子と出会い、手を差し伸べたことから始まるヒューマンストーリー。

ひょんなことから天文館の再開発問題に巻き込まれ、そこにはある大物政治家の企みが。無謀と知りながらも自身を育ててくれた街や、仲間を守るために行動する探偵たちの奮闘を、ハートフルかつ疾走感たっぷりに描きます。

主人公の宇佐美蓮を演じるのは、今作が初めての映画主演となるtimeleszの寺西拓人さん。そのほか、鹿児島県出身の大原優乃さんと肥後遼太郎さん、さらに、室龍太さん、高田翔さん、原嘉孝(timelesz)さん、西岡德馬さんが出演しています。

めざましmediaは主演の寺西さんにインタビュー。鹿児島ロケの思い出や所属事務所の仲間との共演、大切な存在への思いなどを聞きました。

寺西拓人 撮影は“タイプロ”直前「シンプルに懐かしかった」

――完成した作品を観てどのようなことを感じましたか?

シンプルに懐かしかったです。1年ちょっと前に撮影した作品で、クランクアップ直後にオーディション番組『timelesz project-AUDITION-』が始まり、そこからとても濃い怒涛の日々を過ごしていったので、すごく前のことに感じました。

今回は主演ということもあり、スクリーンの中に長い時間登場しているので、それってやっぱり嬉しいことですし、ありがたいなと思いました。

高田翔(左)とのアクションシーンも見どころの一つ

――本作の舞台となっている鹿児島市の印象を聞かせてください。

鹿児島は以前にも行ったことはありますが本当にちょっとだけで、そのときは街を歩く時間もなかったので、今回がほぼ初めてに近い訪問でした。

九州というと福岡や博多をイメージしがちですが、天文館には歴史を感じさせるお店だったり、逆に今っぽい観光スポットがあったりして、すごく好きな街になりましたね。

印象に残っているのは桜島です。僕が滞在している間は穏やかでしたが、地元の方から「火山灰が降ると本当に大変だ」とうかがって驚きました。

――撮影以外の時間をどのように過ごしていましたか?

ゆっくり観光をする時間などはありませんでしたが、黒豚しゃぶしゃぶや炊き肉のおいしいお店に連れていっていただきました。合間もほぼ天文館で過ごしていました。

肥後遼太郎(左)と大原優乃(右)は舞台となっている鹿児島県の出身

――宇佐美蓮という役柄について聞かせてください。

扱っているのは地元の住民から依頼された小さな事件ばかりで、探偵というより便利屋さんみたいな存在ですが、シングルマザーの凪(大原さん)と出会ったことで大きな騒動に巻き込まれ、天文館のために奔走するというストーリーにつながっていきます。

――宇佐美を演じるにあたって、どんなことを意識しましたか?

天文館に息づく人たちを心から愛しているという部分が、彼の核だと思って演じていました。宇佐美は探偵業を営むかたわら、バーテンダーとしても働いていて、そのバーの奥にある託児所で自身も育ったという過去があるので、彼の生い立ちもかなり意識しましたね。

西岡德馬(左)は大物政治家役で作品に重厚感を

――人のために真剣になれるカッコいい人物ですよね。

ここまで本気でぶつかってくれる人ってなかなかいないですよね。劇中、キザなセリフもいくつか登場しましたが、そこは通常以上に役柄に入り込むといいますか、「こんな人いたらいいよな」と思いながら向き合いました。

でも、世の中には宇佐美のようなカッコいい発言をリアルにしている方もいると思うので、嘘っぽくならないよう、宇佐美自身から出た言葉として届けることを意識していました。