ナレーション収録を終え、「読んでいて、最後に涙してしまいました」と話す尾野さん。前回の放送から平山さんを見守って感じたことや、フィリピンという国への印象のほか、11月4日に誕生日を迎えた尾野さん自身の抱負を聞きました。
尾野真千子「平山さんは幸せだなと思いました。これも人柄なんでしょう」
――前回、今回と平山さんの生き方を見守って、どのようなことを感じましたか?
孤独ではなく、家族や友人もいて、幸せで良かったなと思いました。日本にいる娘さんとずっと会えなくて寂しそうな、まさに「なれのはて」だと思って見ていました。
でもフィリピンで平山さんに恩を感じている人たち、「平山さんはいい人でした」「助けてくれました」と言ってくれる人たちと最期のお別れができて、平山さんは幸せだなと思いました。これも、平山さんの人柄なんでしょうね。
――ナレーションにも「家族に見守ってもらえる平山さん、ある意味で幸せかもしれません」とありました。
本当にそう思います。「日本への帰国がかなわず、一見寂しそうにも見えるけど、平山さんはフィリピンの家族や、『ザ・ノンフィクション』のディレクターという親友にも出会えた。
“ありがとう”と言ってくれる人たちに囲まれて、平山さんは本当に幸せな人だったと思います。日本はみんな親切で幸せな国だと思っていましたが、実はフィリピンのほうがお互いに助け合っていて、寂しくないのかもと感じました。
――平山さんの内縁の妻・テスさん(享年53)と前夫との娘・プリンセスさんは、義父である平山さんを懸命に看病していました。
プリンセスさんも、平山さんとテスさんの娘・マリコさんも、生活は苦しいはずなのに「幸せだった」と言っていましたが、それは平山さんだったからだと思います。平山さんは苦労を苦労と思っていないところがあって、いつも笑顔で。だから私もナレーションを読んでいて、最後に涙してしまいました。
――映像からは、フィリピンのおおらかな空気が感じられましたが、尾野さんはどんな印象を持っていますか?
撮影の仕事で実際に行ったことがありますが、その時はゆっくりする時間がなく、すぐ帰ってきちゃって。でも、現地の方がすごく優しかったというのと、フィリピンで使われている箒(ほうき)が可愛くて(笑)、それを買って帰ったのは覚えています。
今回の映像で実際のところは分かりませんが、フィリピンはこうして困っている人を受け入れたり、助けたりする、優しい国なんだというのを改めて知りました。
尾野真千子「その時『楽しい!』と思ったことに突っ走るタイプ」
――尾野さんは11月4日に誕生日を迎えました。この1年の抱負を聞かせてください。
全然考えてなかった(笑)。でも、来年も女優として頑張りますし、いま整いつつある自分の生活や仕事を、来年も充実させていけたらいいなと思います。そうしたら幸せだし、楽しいと思うんです。
――何か新たに始めたいことはありますか?
ないです!私の場合、その時急に始めることが多くて(笑)。準備することは、あまりないです。その時「楽しい!」と思ったことに突っ走るタイプなので、この1年もそうなると思います。
――来年、また近況を聞きたいです。
もしかしたら、何か大きなことが起こっているかもしれないですしね(笑)。フィリピンに行っているかもしれない。でも、そろそろ外国へ行きたいなとは思っているんです。違う文化に触れて何かを得ることが、今の自分には必要かなと感じています。
――どんな国や地域に行ってみたいですか?
特にないです。その時、決まるので(笑)。この前も「台湾へ行きたい!」と思い立って、翌日に行きましたから。
「いま“台湾のにおい”がしたから台湾へ行きたい」と思ったり、暑いから寒い国へ行きたい、寒いから暑い国へ行きたい…と思ったり、日々変わるので。そうやって自分に正直に生きていたら、芝居の幅も広がるのではないかなと思っています。
――フィーリングが大事ですね。
そうですね。自分の気持ちに正直に、ちゃんと生きる!
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