大友啓史「俺の今までのトーク、何だったの(笑)?」

そんな広瀬さんに、大友監督は――。

大友:でもさ、やっぱり、今回の『宝島』がね、沖縄の物語をいろんな人に追体験してもらう話でね。その先鋒として、俳優部には沖縄の歴史をものすごく深いところで体感してもらったりしたと思うんだけど。そう思うと、演じることって、本物を発見していく作業なんじゃないかしら。だから、実人生で、何かを見つけたり、何かを発見したりするときも、実は“その気になってるだけ”のようなことも多い気がする。

広瀬:うん。

大友:虚構の中からでも、“実(じつ)”を発見するということを重ねていって。今、話を聞きながらだけど「ああ、そうか。そこで、この“ぶっとい”広瀬すずがいるんだな」と、思ったりした。

広瀬:あはははは!「ぶっとい」ですか。

妻夫木:(笑)。

大友:そう。感性が、というか、いい意味で、どしっと大きな幹があるみたいな。(演じることで)その人物一人に取り組んでいくと、体に入ってくる感覚ってやっぱりそれぞれの役にあって。それが、自分をすごく成長させているみたいな。

妻夫木:うん。

大友:意外とそれが、広瀬さんの“実”だったりするから。

広瀬:なるほど。

大友:そんなにあわてて、その、自分の“実”がないみたいなこととかを、あんまり思わなくても…。

妻夫木:いや、監督。たぶんね、(広瀬さんはそこまで)思ってないですよ。

大友:あ、思ってない?

広瀬:あはははは。

大友:俺の、今までのトークは何だったの(笑)?

妻夫木さんが「思ってないくらい、ぶっとい人間だっていうことでしょう?」とのっかり、大友監督は「杞憂(きゆう)でした」と大笑い。

広瀬さんは「すごく面白い目線」と、大友監督の言葉に感銘を受けた様子でした。

『ボクらの時代』2025年9月21日放送より

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