<中野有紗 コメント>
私が演じる北原は、第8話のなかで18歳の誕生日を迎え、高校3年生で突然、大人の仲間入りをします。自身や家族に対するいろいろな重圧や不安、責任が一気にのしかかってきて、すごく葛藤しているのだろうと思いながら演じました。
大人になることで選択肢が増え、決断を迫られますが、選択を間違えることができないがために慎重さが求められる難しい立場だと思います。第1話での学校を訴えるようなクールで強い女の子の印象は、彼女の家庭環境があっての言動でした。
成年年齢が20歳から18歳に引き下げられましたが、私自身は自分で何かを決められる権利を認められることに対してのワクワク感よりも、一種の怖さ、大人の世界に足を踏み入れる不安の方が強かったです。そんな思いがあったので、北原の心の迷い、葛藤を理解できたのかなと思います。
第8話で北原は、別居中の父親からの抑圧に対して、考え、悩み、18歳になって初めての大きな決断をします。その姿を温かく見守っていただけたら幸いです。
磯村さん演じる健治さんとパンケーキを食べに行くシーンでは、初めて大人に対して自分の胸の内を打ち明けました。北原と同じように迷いを抱えながら大人になった健治さんだからこそ、話せたのだろうと想像しています。
強さだけじゃない、北原のいい意味での弱さや繊細さ、人間性に注目してもらいたいです。