土門誠(藤木直人)と高倉柊子(白石麻衣)の元に、弁護士の相田直樹(迫田孝也)が鑑定依頼にやってくる。
相田が弁護を担当するのは、ベトナムから来日した技能実習生のホアン・ヴァン・ギア(井阪郁巳)。彼は自身と実習生仲間が住む共同住宅に放火し、自ら警察に通報し逮捕されていた。
現場に残されたポリタンクからホアンの指紋が検出されており、事件当時はホアン以外全員外出していため、彼の犯行であることは明白だった。
しかし逮捕以来、黙秘を貫くホアン。黙秘したままでは弁護の余地がないため、相田は放火に至った動機を調べてほしいと土門に頼む。
土門は、まずは燃焼残渣(ねんしょうざんさ)を調べてみることに。現場鑑識によって簡易的には済まされていたものの、より精密な検査が必要だと考えていた。
残渣分析を依頼するため、土門たちは科警研の尾藤宏香(松雪泰子)を訪ねる。
文句を言いながらも依頼に応じた尾藤によると、カセットコンロなどの燃料として使われるブタンとともに、植物由来のテルペンという成分が検出されたとのことだった。
その後、火災現場を訪ねた土門は、ガスボンベの金属片が出なかったことや5人が暮らしていたわりには物が少なすぎることに疑問を持つ。
さらに高倉と相田は、ホアンの技能実習先の社長・黒瀬達夫(片桐仁)に事情を聞きに向かった。
黒瀬はホアンの放火動機に思い当たることはないようだったが、高倉は黒瀬のしぐさに違和感を覚える。