<岡光寛子(プロデューサー)コメント>

スクールロイヤーという仕事、脚本家の大森美香さん、そして教育者でもあった作家・宮沢賢治さんとのめぐりあいをきっかけに、白石プロデューサーとともにこの複雑で臆病な主人公の物語を着想しました。

誰しもが健治のように“不完全”という個性を抱えながら日々を送っています。大森さんの紡ぐ世界は、そんな私たちをまるっと肯定してくれるような、心にじんわりとしみ渡る、ささやかな豊かさにあふれています。

学校や家族や自分自身の問題に直面しても、まるで空を見上げ、星を眺め、悩みや悲しみを希望へと好転させていくような前向きな祈りを込めた物語を、キャスト・スタッフ一丸となって作り上げていきます。

磯村さんとご一緒するのは、3作目。魅力的な不完全さを持つ健治を演じられるのは、磯村さんしかいないと思い、オファーさせていただきました。

クランクイン前に磯村さん堀田さん稲垣さんがそろわれたとき、御三方の周りにはすでにこの作品が持つやさしく穏やかな空気が漂っていて、きっとみなさんにもお芝居を通じて届くに違いないと確信しました。

このきらめく夏ドラマを通じて、みなさんの心に“ムムス”ではない何かが見つかりますように。