翌朝、総触れの時刻になるが、倫子とお品の姿がない。しかし、やって来た家治は予定通りに行うと言い渡す。
家治たち一行が御座之間に着き、襖が開かれると、無数の懐紙入れを前にした倫子とお品が平伏していた。松島は家治を迎えることなく、御台所の立場がわかっているのかと倫子を一喝。倫子は松島に、御台所として無用の嫌がらせは許さないと反論した。
それでも家治に謝罪するよう松島は要求。倫子が謝ろうとすると家治が遮った。そして、「わしにもくれぬか」とトンボの絵柄の懐紙入れを手に取る家治の姿に、倫子の胸にうれしさが込み上げる。
お品は万事上手くいったことを猿吉に報告。その時、通りかかった役人とお品はぶつかってしまう。役人の落としものを拾うお品。そこには、葉山貞之助(小関裕太)と書かれていた。
その夜、家治の御渡りは倫子となった。御寝所にやって来た家治は、懐紙入れの心づけだと方位磁石を倫子に渡す。
それでも、家治は倫子を抱くことはなく、背を向けて寝てしまい…。