──仕事柄、声をたくさん使うと思いますが、独自の喉のケアはありますか?

独自と言えることはないですね。調子を整えるためにかかりつけのドクターからもらったお薬を飲んだり、吸入器でケアをしたりするくらい。それも「ちょっとしんどいな」と思うときにやるくらいで、日常的にやっていることはないですね。

──アフレコをする際のルーティンや必需品はありますか?

飴は絶対に必要。プロポリスが入っている“いつもの”があるので、それは必ず持っています。あとは、5色ボールペン。

──5色が大事なんですね。

僕はシャーペンがないと嫌。自分のメモは目立ってほしくないので、シャーペンくらいの薄さがちょうどいいんですよ。しかも、自分が思って書き込むものは結構書き直すので、消せることも大事ですね。

現場で受ける演出家からの指示はボールペンで書き込みます。あと、アフレコの現場って瞬発的にいろいろなことが起こるのですが、「このセリフはあとで録るから外す」というようなことは、自分で分かるように印をつけるんです。そのときに色を分けるようにしていますね。

宮野真守 アフレコ時に使う5色ボールペンに「ありがとう」

──マストの色はありますか?

シャーペンと黒、赤、青、緑です。僕はメインで演じている役をチェックするときに青を使っていて、たまに兼役(かねやく)と言ってメイン以外の役を振られることがあるのでそのときは緑を使っていて。あとは過去回想とか、時間軸が違うときにも色を使って、自分なりにわかりやすくしています。

かなり使い尽くしてる(笑)。5色ボールペンって、普通の人は緑が絶対余るじゃないですか。でも、僕は絶対に緑がないとダメですね。

──5色ボールペンにとっては素晴らしい使用者ですね。

むしろ5色ボールペンに「ありがとう」と言いたいです。

──アフレコの日に必ずやっていることはありますか?

あまりに朝が早い収録の場合は、ちょっと(予定よりも)早起きしているかもしれないです。朝はやっぱり喉が開かないので。時間をとってお風呂で温めながら大きな声を出しています。…早朝に迷惑かもしれないですけど(笑)、ちょっとだけなので。

そのちょっとした時間をとるだけで、「大丈夫」と自信を持ってアフレコに臨めます。

──出演作も多く忙しいと思いますが、そんな日常のなかの癒しは何ですか?

ライブや舞台があったので、このインタビューの直前までお酒を我慢していたんですけど、解禁しました。やっぱりお酒を飲むとリラックスします。

ただ、今は体を維持していこうという気持ちが強くなっているので、以前よりも飲む頻度は格段に減りました。

──どういったシチュエーションで飲むことが多いですか?

家よりも、人と飲みに行くことが多いですね。

──よく飲むお酒はなんですか?

40歳を過ぎてからは次の日に残るようになったので、あまりガバガバ飲まないように1種類にするようにしています。だから日によって飲むものは違いますが、やっぱりビール党なので、ビールが一番好きです。