国内屈指のスキーリゾートを抱え、世界中から外国人観光客が訪れる人気観光地・長野県白馬村。
インバウンドで盛り上がるこの土地で、タクシー業界が増え続けるスキー客への対応に追われています。
タクシードライバーは、流ちょうな英語で海外から来たスキー客に対応。
外国人スキー客「We love JAPAN.Beautiful(日本が大好きです、きれいです)」
ドライバー「Thank you so much(どうもありがとうございます)」
外国人スキー客「credit card?(クレジットカードでいい?)」
ドライバー「Yes. Check please 2500 yen.OK?(はい。確認お願いします、2500円です)」
ドライバーの中には、月の手取りが150万円を超える人もいるという、白馬村の“タクシー事情”を取材しました。
別の県から“出稼ぎ”も…タクシー運転手に密着
白馬村に宿泊する外国人観光客の数は、増加の一途をたどっており、2023年には年間20万人を超えました。
多い日は1日1000件を超える依頼があるという、タクシー会社「アルプス第一交通」。
増え続ける外国人スキー客に対応するため、隣の新潟県や石川県からドライバーを派遣する取り組みを始めたといいます。
平時は10人程度ですが、スキーシーズン中は30人体制で対応。
外国人観光客の中には、白馬村から羽田や成田空港までタクシーを利用する人もいるため、片道だけで20万円ほどの売り上げになることもあり、それ故にお給料も驚きの額に…。
アルプス第一交通 白馬営業所・所長:
長距離も行ける運転手さんというのは、100万円を超える給料になりますよね。
成田空港、羽田空港、富山空港という空港便に出るジャンボタクシーで運転している運転手さんは、150万円の給料を超えるってことはあります。
もちろん、そこまでの高収入を得るためには、広い地理情報、運転技術、そして何より「高い英語力」が必要で、誰でもすぐに手取り150万円がもらえるというわけではありません。
そんな中、『めざまし8』が密着したのは、2024年11月に新潟市から出向してきたというドライバー歴5年の今野崇さん(55)。
新潟市は、この時期閑散としているため「出稼ぎ」に来たといいます。
タクシードライバー歴5年 アルプス第一交通 今野崇さん:
新潟市内は年末年始の忘年会のシーズンが終われば暇ですね。まぁ出稼ぎといってもいいかもしれないですけどね。
配車依頼を受けて、早速、お客さんが待つホテルへと向かう今野さん。
しかし、ホテルに続く坂道が雪で進めず…。近くに車を止めて、歩いて迎えに行くことに。
ホテルの入り口で待っていたのは、オーストラリアから来たという、外国人スキー客。
オーストラリアからきたスキー客:
白馬は、パウダースノーがとても有名なのよね。日本のタクシー運転手さんは、とても礼儀正しいし、効率的だと思うわ。
無事に車に乗せ、目的地のスキー場へと走らせますが、英語が堪能ではない今野さんは終始無言。
アルプス第一交通 今野崇さん:
(英語は)まったくできません。英会話、新潟で…タクシー協会でやっていたので、何回か参加したけれど。
そんな今野さんに、さらなる試練が襲いかかります。
スキー場付近に到着したものの、慣れない白馬の地のためどこに車を止めればいいか分かりません。たまらず、近くにいた同僚の運転手のもとへ…。
今野さん「なんかここから上がれるって…」
同僚ドライバー「ここから上がれるよ。ここから歩いていくんだよ」
今野さん「歩きなんですか。ここ駐車場なんですよね?」
同僚ドライバー「向こうへ上がる道はちょっと(車だと)やばいかも…、ここからは歩きだから」
車に戻った今野さんは、お客さんにつたない英語でスキー場の入口まで歩く必要があることを伝えると、支払いも済ませ、おつりも渡すことができました。
取材スタッフ:
ここからは歩かないといけないらしいですが?
オーストラリアからきたスキー客:
そうね。ちょっと予想外だったけど、これも旅のまた一つね。
英会話に苦戦しながらも、なんとか客を送り届けた今野さん。しかし、言葉の重要性を痛感します。
アルプス第一交通 今野崇さん:
学生の頃そんなに勉強していなかったので…難しいですね。自分も頑張らないとですね…。
そんな今野さんの気になる先月の手取りは…?それとなく聞いてみると。
アルプス第一交通 今野崇さん:
新潟(営業所)時代の倍くらいでしたよ。まぁ70(万円)とかそれくらいですよね。
さすがに150万円には届かなかったものの、白馬村景気の恩恵をしっかり受けていました。
白馬村に訪れたこの忙しさは、スキーシーズンが続く3月まで続くそうです。
(『めざまし8』 2025年2月13日放送より)