世界で初めて、「歯周病」の治療器が医療機器として日本で承認されました。
世界に先駆け日本のベンチャー企業が開発し、2024年1月から販売が開始。歯周病菌の殺菌力は驚きの99.99%だといいます。
いったいどのような仕組みなのか?「めざまし8」は、開発者を取材しました。
「歯周病」から“歯を残せる”
実は、命にかかわる病気につながるリスクがある「歯周病」。歯と歯茎の間にたまった歯垢の中に 「歯周病菌」が大量にすみ着き、歯肉や骨を破壊していく病気です。
歯周病の患者数は、虫歯に比べこの20年で右肩上がりに増え続け、倍以上に膨れ上がっているのです。
神田橋デンタルオフィスの歯周病専門医・帆足 公人院長によると、患者が症状として感じにくく、歯科医院に来るときは重症化していることが多いといいます。
さらに気をつけなければいけないことが…。
神田橋デンタルオフィス 帆足 公人院長:
全身疾患ですね。例えば糖尿病と強い関連があるとか。ないしは骨粗鬆症とか。
歯茎の出血を伴うので、血管を通して(歯周病菌が)全身に運ばれやすい。虫歯よりも歯周病の方が全身に影響を与えやすいということはあると思います。
そんな厄介な存在である「歯周病」の治療器として開発されたのが、今回承認された「ブルーラジカル P―01」です。
6日に行われたセミナーで実際に治療器を使用してみた現役の歯科医師たちは…。
セミナーに参加した歯科医師:
器具がなかなか届きにくいところ、そこを殺菌できる。細菌を除去することができるのは、すごく画期的なものだと思います。
セミナーに参加した歯科医師:
メンテナンスするにしても、この機械があれば非常に有効だと思います。
開発したのは、「Luke」代表取締役・東北大学大学院歯学研究科の菅野太郎教授。
東北大学大学院歯学研究科 菅野太郎教授:
「これは日本で認められた唯一の歯周病の治療器なんです」ということを、正々堂々言える状態になっています。
我々が開発させていただいたのは、ばい菌1匹2匹じゃなく、デンタルプラーク(歯垢)になった状態で、この中の菌を死滅させる方法を、新しく出させていただいたというところが、画期的なところだと思っております。
超音波で振動させながら、青いレーザーを照射。歯垢だけでなく、歯周病の原因である細菌を99.99%死滅させることができるといいます。
東北大学大学院歯学研究科 菅野太郎教授:
外科に行っちゃうと、大概は、(歯を)抜かれたりということが多いんですね。
今回のこのマシンで、重度の歯周病でも非外科で全部済んじゃうよというところに、大きな患者さんのメリットがあるんじゃないかなと思っています。
ずっとメンテナンスを続けていけば、問題なく歯が保存できるということだと思いますね。
価格は?効果は?痛みは?
まさに、夢のような治療器。しかし、街で普段から歯科に通っている人に話を聞くと、こんな声が…。
3カ月に1回歯科に通う女性(40代):
金額によるんじゃないですか。要は保険適用外かどうか、みたいな。
3カ月に1回歯科に通う女性(30代):
でも、やっぱり気になることで言うと、どれぐらいの頻度でやらないといけないのか、とか?
隔週で歯科に通う男性(60代):
どのぐらい効くかだよね。完治するとかっていう方向になるのかどうかが、分からないじゃん。
聞こえてきたのは、治療の“効果”や、かかる“費用”、治療完了までどのくらい“時間”がかかるのか?などの疑問の声。実際に菅野教授に疑問をぶつけてみました。
――価格はどれくらいになるのでしょうか?
東北大学大学院歯学研究科 菅野太郎教授:
実際に開発したときに、1200名の歯周治療を経験なさった方にアンケート調査しました。そうしたら、87%の患者さんが1本1万円だったら治療を受けてみたいというアンケート結果がありましたので、おそらく(価格は)1万円前後と。
――どのくらい効果を持続できるのですか?
効果は、重度の歯周病の歯、抜くか抜かないかを抜かないで済む、もしくは外科処置をしたり、そういったことが回避ができると。
日数は、本当に1回の治療だけです。我々の治験の中では、1回治療をして3カ月後にチェックをしてみて、そしたら従来の物よりもすごく効果があると。
――痛みはどのくらいありますか?
治験の中で、痛みがどのくらいあるのか見たのですが、10人に1人ぐらいの患者さんが「ちょっと鈍痛がある」と薬を投与したということがありました。
ただ、従来法も比較しましたが、従来法も全く一緒でした。ですから、衛生士さんで受ける同じような治療と同じような痛みの程度とイメージを持っていただければ。
治療の時は麻酔をしていますので、治療自体は痛みはありません。
(『めざまし8』 2024年6 月7日放送より)
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