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#1「“責任と覚悟”をもって歩んできたpecoの人生　ryuchellへの思い」

#3「peco流子育て法「わがままを言ってくれてありがとう」

pecoさんは、2022年にryuchellさんと“新しい家族のかたち”として歩んでいくことを発表しましたが、その決断ができたのは自身の母の言葉がきっかけだったということです。

peco：私とryuchellがこれからどうしていくのが一番いいのだろうと話し合いをしていた時は、お互い大切に思ってるからこそピリピリしていて、家の中の空気がちょっとどんよりしてた時期がありました。
そんな時、普段はいい意味でめちゃくちゃ適当で大雑把なお母さんが、「息子のことを考えると、まずは何より家の空気を前みたいなハッピーな空気に戻すことが、いま一番するべきことなんじゃないかな」と。その言葉がすごく私たちには刺さって、そこから「じゃあ、どうしたらいいんだろう？」と考えるようになりました。

――その言葉を聞いた時、pecoさんはどう感じましたか。

peco：「本当にそうだな」と思いましたし、そこでもハッとさせられたのが、私が幼いときからちょっとした小競り合いみたいな両親の喧嘩は見たこともあるけれど、本気の喧嘩とかは見たことがありませんでした。そして、どれだけ母の気持ちが暗くなっていても絶対私たちには見せなかったんです。
そんな中で当たり前に育ててもらっていたからこそ、母の言葉がすごく刺さりました。私はのびのびと生きてこさせてもらって「それってどれだけ幸せなことだったんだろう」と。子供がのびのびと何も気にせず過ごせることは、その子の人生に本当に大きくかかわると思うので息子にもそうしてあげたいなと思いました。 

お互いの考え方や価値観が違っても、意見を聞き入れ前に進んできたpecoさん。2月1日に出版した「My Life」（祥伝社）の中で、「わたしやりゅうちぇるとは考え方は違うけれど、でもそれも決して間違っているわけではなくて、『それがあなたの考えなのね』と私は受け入れたいと思っています」（「My Life」253ページより）と書いています。子育てにおいても違う意見を受け入れることを大切にしているそうで…。

peco：息子と毎日一緒にいて「いくらでも私のさりげない言葉の誘導で、息子の考えを私の思うように近づけてしまうことはできなくはないんだな」って、ちょっと怖いなという気持ちが出てきました。
だから息子に対しても「ママとあなたも違う人間だしみんな違う人間だから、いろんな考えの人がいてそれでいいんだよ」と常々言っています。一番身近だからこそ違う考えや意見を大事にしなきゃいけないなと思っているので、これは世の中に対しても一緒だなと改めて感じています。

お母様の言葉をきっかけに前に進むことができたと話しますが、困難に直面した時、pecoさんはどのようにして乗り越えてきているのでしょうか。

peco：「私なんて」と人生で本当に思ったことが本当になくて。自分がすごく大好きで信じているからこそ、「私だったら大丈夫」と常に思っています。息子にも日々言っていますが、「Ｉ can do it！」って言ってよって。「できない、できない」って言ったら「できる、できる」でしょうって。

でも、「できると思ったのに」という結末も嫌だから困難があった時も、まず自分がしんどい状況を認めて、でも自分だからできるでしょうって。本当ベタですが“神様は乗り越えられる人にしか試練を与えない”。「きっとそうだよ！」って自分で自分のお尻を叩きます。 

さらに、自分を信じるために必要なことを聞いてみると。

peco：私も本当に自分のことが好きだからこそ乗り越えられたことばかりで、“自分を好き”というのは、すごく大きな強みになると思います。息子にもそうあって欲しいし、それこそ自分のことを好きで、自分のことを信じて、ファッションを楽しんでいたからこそryuchellとも出会えたし、その信念がなかったら全く違う人生だったなと本当に思います。
だから、息子にも自分が一番味方であるという何よりもの強みを持っていてくれれば、絶対大丈夫だよと日々伝えています。

次回は、pecoさんの子育て法に迫ります。ryuchellさんの優しさを受け継いだ子供に救われたエピソードや、子供との向き合い方など子育て世代必見の内容です。

次の記事はこちら　peco流の子育て法「わがままを言ってくれてありがとう」