家族のことや大切にしている考え方、子育てについてつづった初エッセイ
モデル・タレントのpecoさんが2月1日に、自身初となるエッセイ「My Life」(祥伝社)を発売。2016年にryuchellさんと結婚し、2018年に男の子を出産。本の中では、その後の“新しい家族のかたち”としてryuchellさんと一緒に歩んで行くと決意したことや別れについても、リアルな気持ちや当時の葛藤を赤裸々につづっています。
そこで『めざましmedia』では、結婚、出産、新しい家族のかたちになるという決断など、すべてにおいて“強い覚悟と責任”を持って決めてきたというpecoさんにインタビューをしました。そこには、これまでの明るく天真爛漫なpecoさんのイメージだけではなく、芯のある強くしなやかな一面と、人知れず心に誓ってきた人生観を明かしてくれました。
#3「peco流子育て法「わがままを言ってくれてありがとう」
「ryuchellのすごく大切な時間」胸の内を率直に語る
2022年にryuchellさんと夫と妻ではなく、新しい家族のかたちとして歩んでいくことを発表後、周囲から応援も批判も様々な声がpecoさんの元に届く中で、「きちんと胸の内を伝えたい」と自らの言葉だけで本を書くことを決めたpecoさん。
その後のryuchellさんとの別れを経て、一時は出版の取りやめを検討するも、本編はそのままでPROLOGUEとEPILOGUEを加えて出すことにしたそうです。その決断には、これまで共に歩んできたryuchellさんへの強い思いがありました。
peco:ryuchellがいた時間のままで本は完成していたし、時には苦しい気持ちがありながらも家族が共に進むことと、自分らしくあることの狭間で葛藤していたryuchellのすごく大切な時間だったと思うので、それを変えずに皆さんにお届けさせてもらいたかったです。そして、ryuchellがいなくなってしまった時の素直な心情を自分の言葉でこの紙に残しておきたいと思い、めちゃくちゃ素直に率直な気持ちを書きました。
ryuchellさんのことについて寂しい思いも文字にして残すことで、pecoさんは「自分の書いた文章で自分の背中を押してもらえた」と前を向くきっかけになったと話します。
人生で大切にしてきた「責任と覚悟」
本の中ではpecoさんの幼少期や好きなもの・ことについても書かれています。そこで大切にしていた信念は“責任と覚悟”。10年以上続けてきた大好きなバレエをやめる際にも、自由なファッションを楽しめず学校に行きたくないと思った時も、その後の人生の節目である結婚や出産に関しても、一つ一つの行動に「責任と覚悟」を持って臨んできたといいます。
peco:どんな出来事も、絶対最後は自分の気持ちで進んでいると思うんです。 いくら周りにやりなさいと言われたとしても、最終的にやったのはまぎれもなく自分だし。やると決めた理由はさておき、最後に決めたのは自分だから、その後に何が起きても人のせいや何かのせいにするものではないと私は思います。でも、だからといって自分を責めることも私は絶対しません。
「最後に決めたのは自分」「すべて自分の責任」と考えているそうですが、pecoさんはどのようにして前を向くきっかけをつかんでいるのでしょうか。
peco:小さなことでも大きなことでも決断するのは必ず自分だから、決断に責任を持って、それができた時でも失敗した時でも「決めたのは自分だから他の方法を見つけられるはずだ」というようにしてまた次に進むことができます。この考え方は私の人生のすべてにつながっていると思いますね。
ryuchellさんと新しい家族のかたちとして再出発することを決めた時も、pecoさんは「覚悟を決めて進むだけの話」だったと振り返ります。
peco:ryuchellがカミングアウトしてくれた時に、私の母に「結婚を決めたのはあなただからね」と言われたんです。本当にその通りだと思っていて、結婚したのも私で息子を出産したいと思ったのも私。全部私の決めたことで、責任と覚悟があってここまで来ているわけだから、ryuchellのカミングアウトの話を聞いた時も、次にどう進んでいくのかということを私の覚悟を決めて進むだけの話という気持ちでした。
人生の節目節目で“責任と覚悟”を心にとめてきたpecoさんは、ryuchellさんとの別れでも「またひとつ腹をくくった」と話します。
peco:どれだけもがいてもどれだけ後悔しても何のせいにしても、もう時間は絶対戻せないわけで。ryuchellがいなくなってしまってから先の人生に対しての覚悟や責任というものは、お別れをする時にまたひとつ腹をくくった気がします。
ryuchellが恋しくなる瞬間 出会えたことが幸せだった
pecoさんは本の中で、「いっしょに笑ったり、感動を心の底から分かち合える相手がいることってとてつもなく幸せなこと(『My Life』252ページより)」だと語っています。ryuchellさんと直接話せない今、どうしても言いたいことがあるそうです。
peco:今息子も大きくなって、息子と本当に一つのことで一緒にお腹抱えて笑ったりできるのもすごく幸せだなって思います。でも一番ryuchellのことが恋しくなるのが、めちゃくちゃしょうもない面白いことがあった時なんです。
いつも一番に共有していたから、その相手がいないと面白い話が溜まりに溜まって「ちょっとryuchell、これ話させてよ」って思っています。小さなことを同じ量で笑えるってものすごく幸せなことだなと。寂しいなと思うところでもありますが、出会えたことはすごく幸せだったなと思います。
ここまで共に歩んできたryuchellさんへの思いを語ったpecoさん。次回は、“新しい家族のかたち”として歩むきっかけとなった自身の母の言葉や、困難を乗り越える際に重要なこと、子育てなどについて聞いていきます。
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