50代女性:
身近な企業さんでの情報漏洩だったので、ちょっと怖いなと思ってすぐにアプリは消しました。

不安の声が上がったわけは、全国350店舗以上を展開する「焼肉きんぐ」の情報漏えいです。運営会社の「物語コーポレーション」は、10月5日、公式アプリの会員管理システムが、第三者からの不正アクセスを受け、個人情報が漏えいしたと発表。
氏名、電話番号、メールアドレスなどの個人情報、約1080万件が流出したとのことです。

<ホームページより>
お客様に多大なるご迷惑とご心配をおかけする事態になりましたことを、心よりお詫び申し上げます。

今、企業の情報漏えいが相次いで明らかになっています。

9月後半から、企業の情報漏えいが急増…なぜ?

関東や九州などで店舗を展開するディスカウントストア「ミスターマックス」。

不正アクセスによって、最大で約174万人分の会員情報が流出したおそれがあると、6日発表しました。

シチズン時計も、問い合わせフォームで利用していたシステムに、不正アクセスを受け、約10万人分の氏名や住所などに加え、銀行口座やクレジットカード情報も漏えいした可能性があると発表。現時点では、二次被害は確認されていません。

また、大手IT企業GMOのグループ会社も不正アクセスを受けたことが明らかに。
GMOリサーチ&AIによると、最大94万8400件あまりの氏名、生年月日、メールアドレス、暗号化されたパスワードなどの会員情報が漏えい。

サイバー攻撃は、大学や証券会社など、多岐にわたっています。

中でも深刻なのが、9月25日に明らかになった、カーシェアリングサービス「タイムズカー」の個人情報漏えいです。運転免許証など、本人確認書類の画像流出が約160万件にのぼることもわかりました。

タイムズカー利用者:
タイムズを利用しているので、自分の情報も漏えいしてるんじゃないかって思ってたんですけど。(免許証には)顔写真も載ってるから、ちょっと不安なところはあります。

なぜこれほど多種にわたる企業が、短期間のうちに狙われたのでしょうか?
サイバー攻撃の動向などに詳しい、マクニカ・セキュリティ研究センターの瀬治山豊氏によると…

マクニカ・セキュリティ研究センター 瀬治山豊氏:
犯罪者側で調査をするためのAIが組み込まれていて、企業のセキュリティホールを見つけることに特化したAIで弱点を探しているのではないかという推測をしています。

指摘したのは、AIが使われている可能性。その理由は…

マクニカ・セキュリティ研究センター 瀬治山豊氏:
各ウェブサイトのセキュリティホールを見つける作業って人間がやろうとするとすごく大変で、2週間とか3週間かかるような作業であることもざらなんですけど。これだけの範囲の企業のサイトと数や質も踏まえて広範囲にやられている状況をみると、AIを活用している可能性がかなり高い。日本を狙った攻撃の活動である可能性が現状高いとみています。

ターゲットは日本に。日本への被害が世界と比べても最近多くなっているといいます。

この状況を受け、きのう、古川デジタル大臣は…

古川俊治デジタル大臣:
サイバー攻撃は企業や組織だけの問題ではない。国民ひとりひとりの対策が被害防止につながる。

しかし、もはやウェブサイトやアプリを使わないで生活するには不便な時代…、もし個人情報が漏えいしてしまったら私たちは、どうすればいいのでしょうか?

『ノンストップ!』スタジオでは、個人情報やIT関連に詳しい水町雅子弁護士に解説してもらいました。

(個人情報やIT関連に詳しい水町雅子弁護士)

MC設楽統:
最近不正アクセスのニュース多いですけど、個人情報漏えいって本当に怖いですよね。何が起こるのかと…。

小山内鈴奈アナウンサー:
ここ最近第3者による不正アクセスの被害が相次いで明らかになっています。9月末から今月にかけての被害について、可能性も含んだ表ですが、
まず9月25日タイムズカーでの情報漏えい、そして27日は東京メトロでも情報漏えいの可能性があると公表しました。以降も物流業界ではヤマト運輸や佐川急便、そして飲食業界では吉野家HD。

そして10月に入ってからは生命保険大手の第一ライフグループ、そして焼肉きんぐ運営会社、時計業界ではシチズン時計など。旭化成の医薬品子会社でも個人情報の流出が明らかになっています。
10月に入って1週間しかたっていないのに、9件も不正アクセス被害が明らかになっているということなんですね。
水町さん、非常に様々な業種が被害に遭っていますけれども企業側ももちろん対策はしているんですよね?

水町雅子弁護士:
そうですね企業側も一般的な対策はしているんですけれども、どうしても様々な対策をしなければいけなくて穴がどこかに空いている。その穴をバーって攻撃されてしまうということだと思います。

小山内アナ:
やはり私たちに関わってくるのが、企業がサイバー攻撃されたことによる個人情報の流出ですね。一口に個人情報と言いましても、氏名、住所、電話番号、そしてメールアドレス、パスワード、運転免許証などありますけれども、これらの情報は種類によって悪用の危険度が違ってきます。
まず名前、住所、電話番号、メールアドレスが漏えいした場合の危険性ですが…。

水町弁護士:
電話番号が漏えいすると詐欺電話がかかってくるですとか、あとメールアドレスですとフィッシング詐欺とかあと詐欺、ロマンス詐欺とかですね。さらに氏名とか住所が一緒に漏えいすることで、どこどこの誰々さんという背景情報がわかりますので、その詐欺の内容にちょっと信憑性が出てきちゃうっていう恐れもあります。

設楽統:
これもうみんな来たことあるじゃないですか、変なメールとか電話も。ということはもう漏れているってことですか?それを使われているってことですかね?

水町弁護士:
漏れている可能性もありますし、漏れてなくてもコンピューターで数字とかアルファベットを自動で組み合わさでいいランダムで生成してしまって、それでとりあえずメールを出しちゃって、届かなかったらもうそれでいいやぐらいの考え方もあるとは思います。

小山内アナ:
一番怖いのはこの先パスワードなどもっと重要な情報が盗まれる可能性もあるということなんですが、水町さん対策としてはどうしたらいいですかね?

水町弁護士:
対策としてはやはりパスワードを複雑なものにする。あとは使い回さないということが重要です。

角田晃広:
そうなんでしょうね。ついつい使いまわしてます。簡単なパスワードの方が忘れないなってなっちゃうんですよね。

設楽統:
もう自分で決めたのに全然分かんなくなっちゃうやついっぱいあるよね。

小山内アナ:
ではこのIDだったりパスワードが漏えいした場合、どんな危険がありますか?

水町弁護士:
やっぱりIDパスワードで複数のサイトにログインを試みて例えば換金性の高いものを購入されるとか、成りすまされて個人情報を見られちゃうとか、いろいろな可能性はあります。

設楽統:
パスワード盗まれたら全部終わりですね。だけどそれ分からないですよね。本当に銀行からね、口座から「お金がない」とかだったら分かりやすいけど。なんか地味にいろいろやられてたら、知らないうちにっていう可能性もあるのかなと思っちゃいますよね。

水町弁護士:
「流出チェッカー」っていうものもあって、自分のメールアドレスが流出してるかとかをチェックできるツールもあるんですが、ただそれでフィッシング詐欺もあるから本末転倒みたいな。大手の安心した流出チェックを使わないとっていうところはあります。

被害に遭わないために個人でできる対策は?

小山内アナ:
では改めてこのような被害を最小限にするために、私たちができる対策というのはありますか?

水町弁護士:
そうですね。やはりパスワードを使い回さない、複雑なものにする。あとは使っていないサービスは登録解除する。

小山内アナ:
使い回すっていうのもなかなかやりがちではあるので、こまめに変えるということが大切なんですね。

水町弁護士:
変えちゃうと今度は変えたものを覚えられなくなって、昔は変えることが推奨されていたんですけども、なかなか難しいのでやっぱりパスワードだけじゃどうしても守れないので、2段階認証とかパスキーとか何段階も防御していくということが重要だと言われています。

小山内アナ:
そして実際にタイムズカーで起きてしまった運転免許証の情報漏えいですが…、

こちら不正アクセスでは、現在会員の方もそうですし、あとは退会済みの人ですとか、さらには入会手続きが完了していない人も含まれているということなんですね。
漏えいしたのは会員の氏名・住所・生年月日・電話番号・メールアドレスなど、さらに運転免許証の画像・学生証の画像などが約160万件も流出したということです。

水町さん、どんな被害に遭うことが考えられますか?

水町弁護士:
IDパスワードだけでログインするよりも本人確認をしている方が、本来重い手続きなわけで、運転免許証画像で成りすまされる可能性があります。最悪の事態としては例えば銀行口座を開設されるとか、クレジットカードを作られるとか、あとは中古物売買で盗品売買に使われるとか、ただ絶対これが起きるというものではないです。

小山内アナ:
犯罪にも利用される可能性があるということですか?

水町弁護士:
そうですね 飛ばし携帯とか飛ばし口座とか、そういう詐欺グループはそういう偽造した口座が欲しいですよね。自分の口座じゃなくて。

設楽統:
そうか、そういうもので、なりすまして契約できちゃったりとか…。

小山内アナ:
では流出した際、悪用されるのを防ぐためには、どうすれば良いのでしょうか?

水町弁護士:
まずは先ほどもありましたが、同じパスワードの使い回しをしている方は変更したりですとか、そういうのを記憶しておくということが大切です。
あとは信用情報機関へ届出を出すことで、なりすましを防ぐということなんですが、申告先にはJICC日本信用情報機構など3つがありまして、必要に応じてそれぞれの機関に自分で申告する必要があります。
オンラインと郵送で申告が可能でして、申し込みには手数料が発生する場合もあります。
ただ現在問い合わせ殺到しておりまして、つながりにくいという可能性もあるということですね。こういうものを使ってなるべく対策をしていったほうが良いですね。

(「ノンストップ!」2026年10月7日放送より)