世界的なファッションデザイナーのコシノヒロコさんが監修する「こどもファッションショー」が行われると聞き、行ってきました。
最近、コシノヒロコさんは、「これからの日本のファッション業界を考えると、次の世代の人がファッションをどのように今の文化として受け止めて、つないでくれるのか不安な面がある」と明かし、未来の担い手の育成に力を入れています。
そのため、コシノヒロコさんは、2024年から「ネクスト・クリエイション・プログラム こどもファッションプロジェクト」を監修していて、東京都現代美術館で開催中の自身の大規模展覧会『(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO -新説/真説 コシノヒロコ-』(~7月26日)にもその成果である、参加者の子どもたちが作ったアクセサリーと、コシノヒロコさんの作品も展示されています。
アクセサリーは、7月4日に東京都現代美術館のエントランスホールを舞台に行われたファッションショーで、モデルの子どもたちが着用したもの。クリアケース越しに間近に見ることができます。
プロの指導のもと、子どもたちが本格的なファッションの世界を体験
「ネクスト・クリエイション・プログラム こどもファッションプロジェクト」は、東京都とアーツカウンシル東京による子ども向けの芸術文化体験事業の取り組みのひとつ。
第一線で活躍するプロの指導のもと、子どもたちは洋服やデザインについて学び、イベントプロデューサー、モデルやスタイリスト、ヘアメイク、撮影などの役割に分かれて、本格的なファッションの世界を体験します。
筆者が取材している間にも、スチールカメラマン役の子どもが、コシノヒロコさんの指導する様子を真剣な表情でレンズに収めていたのが印象的でした。
まるでパリコレ!観客を魅了した堂々のランウェイ
ショーの舞台となったのは、現在、『(UN)KNOWN HIROKO KOSHINO -新説/真説 コシノヒロコ-』が開催されている東京都現代美術館のエントランスホールです。
「プロの指導を受けた子どもたちのショー」と聞いてはいたものの、筆者の想像をはるかに超える完成度に、正直圧倒されてしまいました。一瞬、「別の大人のコレクションが始まったのだろうか」と錯覚したほどです。
ランウェイに登場したモデルは、小学2年生から18歳までの48人。プロジェクトに応募したなかから、オーディションを経て選ばれました。
事前にウォーキングレッスンを受けた彼らは、背筋をピンと伸ばし、堂々とした足取りでプロ顔負けのステージを展開します。
モデルたちが身にまとっているのは、かつて「HIROKO KOSHINO」のコレクションとして実際にショーで着用したもの。雰囲気はまるでパリコレのようです。
ランウェイと化しているエントランスホールには、ところどころに写真撮影用のステージがあり、そこまで来たモデルは、まっすぐレンズを見つめ、ポーズをとります。
正面にはムービーも含めて、たくさんのカメラが待ち構えていますが、まったく物怖じすることなく、練習してきたポージングを決めていきます。
大勢の観客が見守るなか、長いランウェイを歩いてきて自信もついたのか、ホッとしたのか、笑顔の人も。
男の子のモデルもいました。ハットの持ち方、足のポージングに個性が出ています。
なかには、“見せる”のに技が必要な衣装もありました。布地をたっぷりと使ったマントのようなルックでは、片側を優雅に翻してウォーキング。
カメラの前で両腕を大きく広げると、まるで翼を広げたようなシルエットが浮かび上がります。
戻るときには、そのまま衣装を見せながら歩みを進めます。この段取り、きっと緊張したに違いないですが、バッチリでしたよ!
