初共演となる松下洸平さんと松下優也さんが、お互いの人柄について話しました。

松下洸平さんがグランド・ミュージカル初主演を務める『ケイン&アベル』が上演されます。原作はジェフリー・アーチャーさんによる同名小説で、今回、世界初のミュージカル化となります。

20世紀初頭、アメリカで銀行家の跡継ぎとして生まれたウィリアム・ケイン(松下洸平)は名門ハーバード大学卒業後、銀行に取締役として入行。同じ日にポーランドの山奥で生まれたヴワデク(のちのアベル・ロスノフスキ/松下優也)は貧困と劣悪な環境で育つも、アメリカへ渡りホテル経営に携わるように。

そんな矢先、ニューヨークが大恐慌に襲われ、アベルはホテルへの融資を断ったウィリアムに復讐することを決意。2人は対立を深めていき…。

“宿命のライバル”ケインとアベルを演じる洸平さんと優也さんにインタビュー。稽古の手応えや、会話劇も多い本ミュージカルへの意気込み、お互いの印象を聞きました。

稽古は「ついていくのに必死」「がむしゃら」

――稽古が始まってまだ1週間ほど(2024年12月取材)ですが、現在の心境を聞かせてください。

洸平:もう早くて、ついていくのに必死で、今日もこれから一幕の通し稽古です。この前通したときはまだまだで…(苦笑)。でも、こんなに刺激的なことはないですし、とても豊かな稽古場になっていると思います。

優也:僕も、早いペースで進むんだろうなとは思っていましたけれど、想像以上です。ミュージカルにしては会話劇も多いので、今はもう家に帰ったら「明日あのシーンをやるからセリフを覚えないと」と、追われていて。曲数もセリフも多いので、まず追いつくことに必死で、がむしゃらに過ごしています。

松下洸平 松下優也のアベルは「燃えたぎっている」

――2人は初共演ですが、実際にお互いの芝居を見ていかがですか?

洸平:優也くんはめちゃくちゃカッコいいです。ケイン(洸平)は裕福な家庭で育ったエリートのお坊ちゃまで、アベル(優也)は身寄りのない環境からのし上がった野生的な人物。優也くんが見せるアベルはまさに、常にメラメラと燃えたぎっています。

まだお互い、とにかく歌やセリフを覚えている段階ですが、現時点でこれだけカッコいいアベルがいるので、ここからどんどん進化していくと思うと、すごく楽しみです。

優也:洸平くんは最初の本読みの段階ですでに、歌のディテールがすごく繊細で、ケインとしての心情がしっかり盛り込まれていて驚きました。二幕に登場するケインのソロ曲も特に素晴らしくて、勉強になります。

立ち稽古ですごいと思ったのは、大きな劇場だからと大きく動いてみせずとも、お芝居がそこだけで成立していて、しかもそれが完成されているところ。これはお芝居を捉えている方でないと、たぶん表現できないと僕は思います。映像でもこれだけご活躍されている洸平さんだからこそだと、すごく感じました。

お互いをリスペクトしている洸平さんと優也さん。ミュージカルに挑む手応えを聞くと…この作品に対して思っていた“あること”で意気投合!?