趣里 お芝居をしながら不安定な瞬間を楽しみたい
──ヒロインを務めた連続テレビ小説『ブギウギ』(NHK)が大きな話題となったこともあり、本作への期待も高まっていますが、ご自身ではどのように感じていますか?
朝ドラのときもそうでしたが、いつも通り、自分にできることを精いっぱいやろうという思いです。プレッシャーを感じてしまうとよくない気がするので、フラットな気持ちで、現場のみなさんと良い作品を作っていきたいです。
──周りからも、期待の声を聞く機会が多いのでは?
そうでもないです。「忙しいよね」と言われるぐらい(笑)。
──趣里さんは、デビューから10年以上さまざまな作品に出演していますが、芝居をするうえで大切にしていることを教えてください。
役の状況になったとき、自分だったらどうするだろうか?ということはまず考えます。
それと、お芝居は自分一人だけでできるものではなく、共演者やスタッフさんの力があって、キャラクターができあがっていくものです。ですから、周りに頼るところは頼り、一緒にお芝居する相手に委ねるところは委ねることで、逆に自分らしいお芝居が生まれることもあります。
自分でもどう演じればいいのか分からない、不安定な瞬間を楽しむことを大事にしています。
──“不安定な瞬間”というのは?
「こういうふうに演じよう」と自分で固めていっても、現場で演じると、それをなぞるだけになったり、思っていた通りにできないときに落ち込んでしまったりするので、演じ方を決めないで現場に入るようにしています。
それは自分にとって不安定な瞬間ではあるのですが、その状態で周りの意見や空気を自分の中に入れて演じると、予想だにしていなかったものが出てくる面白さがあるんですよね。
もちろん、事前に準備はしっかりするし、どう演じるかをすごく考えたうえで、現場で自意識を捨てる。年齢が上がるごとに、そういうスタンスでいたほうが周りの意見や空気が自分の中に入りやすくなるので、自分に合っているのかなと思うようになりました。
──亮子はゲーム好きで勝負事に強い女性ですが、ご自身はいかがですか?
小さい頃は『マリオカート』、『スーパーマリオパーティ』、『あつまれ どうぶつの森』、『ポケットモンスター』などをひと通りやっていました。
忘れもしないのが、『マリオパーティ』で負けたことが悔しくて、コントローラーを投げたら自分の足に当たったときのこと。くるぶしが骨折したかもと思うぐらい、痛かったんですよ…。
今はゲーム自体あまりやっていませんし、できれば争いたくない。みんなでやることはありますが、本気になるとろくなことがないので(笑)、ゲームは本気にはならないように、楽しくやるようにしています!
撮影:今井裕治
取材・文:伊沢晶子
ヘアメイク:カワムラノゾミ
スタイリスト:中井綾子(crêpe)