「芸達者のすごい俳優がいる」(瀬戸)、「ちょっと近い先輩」(戸塚)
――瀬戸さんは、三谷監督の舞台やドラマに出演していますが、映画は初。改めて感じたことがあれば教えてください。
瀬戸:三谷さんは“そのシーンの流れ”みたいなものをすごく大事にされていて、今回は長回しも多く、映画ですけれど舞台のような作り方だなと思いました。
物語の舞台となる寒川邸の美術セットが、めちゃくちゃ豪華なんです。玄関から大広間に入って、キッチン、小さいサウナ、マッサージチェアがあって、2階にも上がれて…。三谷さんは、それを全部使おうとしていました。
スタッフさんがせっかく作ってくれたセットを隅々まで使わないのは、もったいないという感謝の気持ちや、セットをこう見せたらもっと面白くなるだろうという三谷さんの嗅覚のようなものが、僕はとても素敵だなと思いました。
――戸塚さんは、三谷監督が脚本を書いた舞台には出演したことがありますが、演出を受けるのは初めてですね。
戸塚:はい、三谷さんとは完全に“初めまして”でした。撮影前に1ヵ月ぐらいリハーサルがあって、演劇に近い作り方をされるのだなと思いました。でもいざ撮影が始まってみたら、それまでとまったく違うことを言われて、「今までのリハーサルはなんだったんだろう…」と思ったことも(笑)。
ちょっと驚きましたが、三谷さんは新鮮なものを求めていらっしゃるのかなと思いましたし、考えもつかないようなことを言ってくださるので、すごく刺激的で楽しかったです。
――戸塚さんと瀬戸さんは初共演ですが、もともとお互いにどんな印象を持っていましたか?
戸塚:瀬戸さんは『仮面ライダー』シリーズ(テレビ朝日)に出演されていた頃から知っていて。僕も、変身はしないですけど『仮面ライダーウィザード』に出ていました。
瀬戸:そうなの?変身はしたことないんだ?
戸塚:ないです。でも、映画版で“ご褒美”みたいな感じで変身したことはあります。
瀬戸:“ご褒美変身”とかあるの!?
戸塚: ドラマのときに「変身したいです」ってお願いし続けていたんです。瀬戸さんは仮面ライダーを通じて、勝手にですけれどちょっと近い先輩だと感じていましたし、三谷さんの作品にもたくさん出られていますし、ご一緒できてすごく嬉しいです。
瀬戸:ありがたいですね。戸塚くんのことは「芸達者のすごい俳優がいる」って噂では聞いていました。今回一緒にお仕事をして、もうその通りだと。彼にしか醸し出せない雰囲気がある。唯一無二。ズルいなぁって思います。
戸塚:いやいや、瀬戸さんも唯一無二のものを持っていらっしゃるじゃないですか。
瀬戸:僕はどこにでもいる感じの人だなって自分で思います。でも戸塚くんは、さっきの写真撮影でもそうでしたが、普通の表情が真剣にも見えるし、見方を変えれば面白くも映る。それは武器じゃないかな。
戸塚:ありがとうございます。