『教場』は木村拓哉さんが演じる風間教官と生徒たちの、緊張感のある対峙が一つの見どころ。綱さんが木村さんと対峙した感想は?
さらに、同世代のキャストが集まった第205期の印象や「胸がギューッと締め付けられるような感覚がありました」と語る訓練の感想を聞きました。
──主演・木村拓哉さんの印象を聞かせてください。
憧れの方ですし、大好きです。現場でお会いしたときには緊張することもありましたけど、何よりもカッコよかったです。
──お芝居で対峙して、いかがでしたか?
パワーがありますよね。放たれる言葉の重みが違うなと感じました。セリフの掛け合いは言うなればキャッチボールですが、毎回150キロのストレートが投げ込まれる感覚があって。直球で刺さってくる。そういうお芝居ができるようになりたいと思いました。
──お芝居のことなど、言葉を交わすことはありましたか?
僕はお芝居の話はしていません…というか、できなかったです。「ここって…」という話ができている人がいたら、うらやましいですね。本番中だけが会話できる貴重な時間でした。
でも、まったく雑談をしないわけではなくて。クランクインの日に話しかけてくださったんです。ただ、僕はもうテンパってしまって、何言ったらいいかわからなくなって、ちょっと変な空気になってしまいましたけど(笑)。
綱啓永 『教場』で共演した同世代キャストの印象は?倉悠貴の“不思議っぷり”にびっくり
──第205期生キャストの印象を聞かせてください。
みんな本当にいい人たちばかりでした。でも、クセが強かったなぁ(笑)。僕には持っていない感覚を持っている人が多くて、すごく面白かったです。
──それはお芝居に関してですか?
人間性ですね。僕、倉(悠貴)くんが大好きなのですが、急にお手玉とか始めるんです。あれはびっくりしました。
たしか「つなきゅん」って呼ばれてたのかな…掃除のシーンで急に「つなきゅん、軍手貸して」と言われて。何をするのかと思ったら、その軍手をお手玉にして1人で遊び始めたんです。5分か10分くらい経ったところで「ありがとう」って軍手を返されたんですけど、不思議な人ですね(笑)。
猪狩(蒼弥)くんは「いい人」の権化というか。周りを見ながらみんなへの接し方に気を使っていて。そういう姿をすごいなと思いながらいつも見ていました。
──撮影で印象に残っているエピソードを聞かせてください。
たくさんありすぎて…クランクイン前にあった訓練の日々は結構大変でしたね。あとから話を聞いたら、前作までのほうが厳しかったそうで。それでも現場に入るたびに胸がギューッと締め付けられるような感覚がありました。
生徒キャストの関係がまだ深まっていない状態でしたし、チームワークも何もなかったので、1対1対1対1対1対1というか、それぞれが“個人”としてその場にいるような感じだったので、毎回戦いに行くような気持ちでした。あの日々は、今後も忘れないと思います。
──それでは、撮影に入ってから交流を深めていったのでしょうか?
そうですね。実際、警察学校に通っている皆さんも、入学時は初対面の方が多くて、授業を受けるなかで絆が生まれて、卒業していくそうなんです。それを考えると、リンクしている部分もあって、良かったなと思っています。
──撮影はどのような雰囲気で進んだのでしょうか?
スタッフの皆さんが気さくで、空気はすごく良かったです。作品のテイスト上、背筋がピーンと伸びる瞬間もありましたが、スタッフさんはいつも優しく接してくださったので、すごく救われました。
──思い入れのあるシーンや「ここを見てほしい」というシーンを教えてください。
すでに配信されている前編の終盤、金子大地くんが演じる笠原(敦気)のシーンにグッときました。
木村さんと大地くんと僕の3人のシーンなので、現場でも2人のお芝居を見て感激していたのですが…映像を見たときに、あの現場の張りつめた感じを思い出して、グッときて泣きました。
試写が終わってから、大地くんにも「最高でした!」と連絡を入れたら、「木村さんと啓永と3人でつくったシーンが、そんなふうに思ってもらえるシーンになっていたならよかった。最高だぜ」っていう、アツい返事ももらってうれしかったです(笑)。あのシーンはきっと皆さんに響くものになっていると思います。
第205期の生徒として、ともに戦い抜いた金子大地さんの芝居に感動したと熱く語ってくれた綱さん。綱さん自身は現在デビュー8年ですが、俳優としてどのような立ち位置にいるのか聞くと「スタートラインに立てた」という意外な答えが返ってきました。
