――以前から『ザ・ノンフィクション』をよく見ているそうですが、これまでの放送で印象に残っている作品を教えてください。

全部面白いんだけど、地下アイドルのきららさんを追った『しっくりくる生きかた』、アイドルグループ「カタモミ女子」を取り上げた『中年純情物語』、応援団に青春をかける子たちの『花の中学生応援団』。ほかにも、いろいろあるんですけど、この3つは特に好きですね。

――きららさんの生き方と、応援団の中学生の生き方はある意味、正反対だと思いますが、どんなところが心に刺さっていますか?

どっちも不器用ではあるけど健気だし、まっすぐで、まさに主題歌『サンサーラ』の「♪生きて~る、生きている~」。生きているんですよね、みんな。そういう感覚がある作品というか、まっすぐ生きている姿を見るのが好きなのかなぁ。

あと、ちょっと嫌な見方だけど「なんでできないの?もっと上手いことやりゃぁいいじゃん」って思いながら見ちゃうものもあるからですかね。そこも『ザ・ノンフィクション』の面白いところですよね。面白がり方もいろいろですけどね。

裏側を撮られると「平常心じゃない部分が生まれる」

――今後、こんな『ザ・ノンフィクション』を見てみたい、というのはありますか?

やっぱり人気シリーズの続きは気になりますし。今日の収録でも少しありましたが「あの人は今」みたいなのも良いなと思います。新作も楽しみですけど、続きものが見たいですね。

――ゲストとのトークでは、密着取材をされているときの“撮られ方”に関心を寄せていましたね。

俺はドキュメンタリーほどの長尺でカメラを回されたことはないですが、“裏側を撮られる”ことはたまにあるので。そうすると絶対、平常心じゃない部分が生まれてくるというか、「見られてるんだったらこうしたい」っていう気持ちが生まれるんですよ。だから、素を100%出している人って実際どのくらいいるのかなとか、そういうのが気になっちゃうんですよね。

カメラとかディレクターさんを全然気にしないで素を見せているんだろうなって感じる人もいます。

――30周年を迎えた『ザ・ノンフィクション』制作スタッフ陣に、どんなことを伝えたいですか?

本当に大変な労力だろうし、今の時代、効率で考えたら悪いと思うんですよね。何百時間ってカメラを回して編集して…。しかも、何が起こるか分からなければ、ゴールも分からない。先へ進むしかない。でも、放送を見た人の人生が変わる可能性があるし、撮られている人も撮っている人も、人生が変わるかもしれない。そういう、すごいものが生み出されるかもしれない。

だから、毎週楽しみにしている人は多いと思うので「頑張ってください」って言うのは簡単かもしれないですけど、本当それしかないですね。この先も『ザ・ノンフィクション』は続いていくと思うので、僕もまだまだ見ていきたいです。

『ザ・ノンフィクションの大みそか2025~放送30周年スペシャル~』

12月31日(水)13時50分~『ザ・ノンフィクションの大みそか2025~放送30周年スペシャル~』が放送されます。

『ザ・ノンフィクション』30年、1200回超の放送を振り返り、ドキュメンタリーを愛してやまない東野幸治さんと設楽統さん、番組の「語り」を担当した大島優子さん、きゃりーぱみゅぱみゅさん、吉岡里帆さんらと「ザ・ノンフィクション」を語り尽くす4時間。

人々の記憶に残る人物たちもスタジオに登場。今回新たに、名作の舞台裏と主人公たちの「その後」の物語もお届けします。

『ザ・ノンフィクションの大みそか2025~放送30周年スペシャル~』

放送日時:12月31日(水)13時50分~

語る人:東野幸治、設楽統

ゲスト:大島優子、きゃりーぱみゅぱみゅ、吉岡里帆

特別ゲスト:植草美幸(婚活アドバイザー)、ガッポリ建設(小堀敏夫・室田稔)、シュラフ石田、武居由樹(ボクシング・前世界王者)、星愛美(日本最高齢のストリッパー)
※五十音順、敬称略

語り:吉岡里帆

総合演出・チーフプロデューサー:西村陽次郎

演出・プロデューサー:京田宣良

制作協力:バンエイト

制作著作:フジテレビ

公式HP:https://www.fujitv.co.jp/thenonfx/

フジテレビドキュメンタリー:https://www.youtube.com/@fuji_doc