──現在18歳の近藤さんですが、実年齢より上の大学生を演じるために準備したことがあれば、聞かせてください。

大学生ライフを知らなかったので…まずは台本を読んで、「大学生も二度寝ができるんだ」と驚きました(笑)。そのあと、単位を取る仕組みなどいろいろと調べたのですが、ゆずが自分とあまり変わらないキャラクターだったので、あえて大人っぽくする必要はないのかなと思ったんです。

なので、調べたことは知識として蓄えておいただけで、演技のために準備したことはあまりないかもしれません。普段の自分に近い状態で演じています。

近藤華 ツッコミの難しさに苦戦!?「芸人さんのツッコミ動画を見て勉強しました(笑)」

──演じていて「自分にもこういうところあったのか」と気づいたことはありますか?

ちょっとマイナスなことなのですが、滑舌が悪いなと気づきました。これはゆずを演じているからというか、周りのキャストの皆さんの滑舌が良すぎて「やばい」と思った感じです。

あとは、劇中でゆずは周りにツッコミを入れることが多いのですが、自分はツッコミが苦手で。でも、家族に相談をしたら、「家でも結構ツッコんでるよ」「辛辣なことも言うよ」と言われて(笑)。その指摘がきっかけで、「自分を参考にしてみよう」と思いました。

ただ、ツッコミは演じようと思うと間が本当に難しくて。面白くするにはどうすればいいのかと思い、芸人さんのツッコミ動画集みたいなものを見て勉強しました(笑)。

──ゆずに共感できることも多いのでしょうか?

朝ごはんを食べたあとに二度寝してしまうところとか、ふと目にした落ち葉を衝動的に撮影しているところは共感しますね。私もつい二度寝をしてしまいますし、景色を撮ることが好きなので。

──ゆずは映画監督を目指していますが、近藤さんはご自身でアニメーションを作っているそうですね。

そうなんです。今まで数十秒のアニメーションしか作っていないので、もう少し長めの作品を作りたいなと思い、制作中です。いつ完成するかはわからないですけど(笑)。そういう創作好きというのも、ゆずとの共通点ですね。

──共演者の皆さんについても聞かせてください。撮影はどのような雰囲気で進んでいますか?

皆さん、アドリブ力がすごいんです。私もそこは吸収していきたいなと思っていますし、最初は緊張してガチガチだったのですが、撮影が中盤まで来た今は、自分から「ここでアドリブを入れてみよう」と挑戦できるようになってきています。そうやって一歩踏み出す勇気をくれた現場ですね。

撮影の合間も和やかです。今日も撮影をしていましたが、永島家の孫・真くんがいつもイルカの人形を持っていることもあって、みんなで「子どもの頃、人形持ってた?」という何気ない会話をしていました。

──父・渉を演じている北村有起哉さんは、どんな方ですか?

北村さんはいろいろな作品に出ているので、お会いする前はどんな方なんだろうと思っていて。実際にお会いしたらすごく明るくて、面白い方で、良い意味でギャップを感じました。

撮影の合間には、演技のこともそうですが、「あのお菓子がおいしかった」というような他愛のないお話もしてくださって、ありがたいなと思っています。

──母・あんを演じている仲間由紀恵さんの印象はいかがですか?

仲間さんは、少し張りつめた空気のシーンでも、どんなときでも、周りの皆さんを笑顔にしようとしてくださっていて。自分もそういう俳優でありたいなと思いました。

──兄・順を演じている小瀧望さんとは、序盤、2人のシーンも多かったですね。

小瀧さんは、撮影の合間に学校のこととか、いろいろと私の話を聞いてくださって。本当にありがたいです。

2話のファミレスで会話をするシーンの撮影中、私は本当にガチガチだったんです。でも、徐々に緊張も解けてきていて。先日も小瀧さんと2人のシーンがあったのですが、自然にふざけ合えたんじゃないかな、と。兄妹感が出せたのではと個人的に思っています。

──最後に、ドラマを楽しんでいる皆さんへ、メッセージをお願いします。

日常のなかで、ふと「渉があんなこと言ってた」「ゆずがこんなことを言ってた」と思い出してくださる機会があったら、すごくうれしいです。そして、自分が二十歳になる日に親が離婚をするという境遇に置かれたゆずが、今後どうなっていくのか…私もまだ想像がついていないのですが、最後まで見守っていただけたらと思います。