<草彅剛 コメント>

――改めて、草彅さん演じる、鳥飼樹の人物像、魅力を教えてください。
一生懸命なところ、人に寄り添うやさしいところが、一番の魅力だと思います。撮影が進むにつれて、よりいっそう、樹のやさしさを感じました。もちろん彼には迷いもあるのですが、温かく人間味あふれる素敵なキャラクターだなと、回を重ねるごとに思います。
――第1話で印象に残っているシーン、セリフはありますか?
僕の今までの役柄のなかでは、比較的セリフが少ないほうだなと思います。ただ、今回の役でいくと、セリフで伝える部分だけでなく、「人の思いを受ける」、そういう“受け取る”ような芝居が多く、印象に残っていますね。
“受けの芝居”を求められたというか、セリフがないときにどう演じるか。それを試されていたというか、かみしめた気がします。
そんななかでも、心に残っているセリフは「昨日まで自分を待っていてくれた人が、明日も待っていてくれるとは限りませんから」というセリフ。日常の当たり前にある幸せが、実はとても奇跡的なことだと気づかされて、とても好きですね。
――撮影現場で草彅さんから発せられる「本番中!」「準備中!」などのかけ声が印象的です。座長としての心意気、姿勢からでしょうか?
声を出すと、自分が元気になるからです。声の力、言葉の力ってとても大きいと僕は思っていて、単純にかけ声が好きなんですよね。
大きな声や挨拶はなにより大事。カラ元気でもいいから、とりあえず言葉を発してみるところから始まることもきっとあって。息詰まったときの突破口になり得たり、言葉には謎の力があると思っています。
――日々の撮影を乗りきるリラックス方法、元気と健康の秘訣は?
食事、睡眠、運動には、もちろん気を遣っています。ただ大事なのは、心の持ちようだと思います。「5時間しか寝ることができなかったじゃなくて、5時間も寝ることができた」とかね。ポジティブに、良いほう良いほうに考えていることが、元気の秘訣かもしれません。
――現在、TVerで過去作品『僕の生きる道』『神様のベレー帽』『罠の戦争』が配信されています。
『僕の生きる道』を見ました。やっぱり、よかったですね。映像がすごく素敵で、テレビドラマのいいところが詰まっているなと感じました。
僕の真骨頂でもあるなとも思いました。『僕の生きる道』のヒューマンというか、人間味、人間愛というものが、今でも僕のなかに息づいていて、今回の『終幕のロンド』にも通じている。そういったことを感じられて、うれしかったです。
――いよいよ初回放送。視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
これまでたくさん経験させていただきましたが、このドラマでは、また新しい分野、新しい世界観を視聴者のみなさんにお届けできるのではないかと思っています。
ゆったりとしたスロースタートのはずだったのに、回を追うごとに、ドキドキハラハラ。どんどん展開していって、大きなエネルギー、渦に巻き込まれていくという面白さもあります。
超能力者やいわゆる“特別な人”が登場するようなドラマではないですが、身近で自分事であるがゆえに、きっと心に迫るものがある。今の僕がみなさんにオススメしたい、こういうドラマを見ていただきたいと思うドラマです。ぜひ、ご覧ください!

