2025年9月18日、茨城県つくば市で突風の影響とみられる被害が相次ぎました。

突風が起きたとみられる現場を取材すると、農業用の資材などが置かれていた2階建ての倉庫が、1階部分が押しつぶされるような形で倒れていました。

『サン!シャイン』は、現場付近の防犯カメラ映像を入手。当時の風の“すさまじさ”が分かってきました。

強すぎる風でドア閉まらず…「見上げたら建物が前に倒れて」

18日の午後3時前。スポーツ施設のドアが風で勝手に開き、室内を風が吹き抜けます。

異変に気づいた店長が、外にあるのぼりを回収するために、慌てて外に飛び出していきました。

その後も風は強まっていき、ドアが大きく揺れ始め、トタンらしき物やのぼりが飛んでいくのが分かります。

そしてついに、画面左上に映っていた2階建ての倉庫が倒壊。

強風が吹き荒れる中、店に戻った店長が必死にドアを閉めようとしますが、風の力に負けてか、なかなか閉まりません。

突風に遭遇した店長:
突然雨が降ってきて、突然、急に竜巻みたいな風が吹いて来て。ドアがなかなか閉まらないんですよ、見上げたら建物が前に倒れてきていた。周りの音もすごかったので、風の音、物が飛んで来る、雨の音…。
(倉庫が倒れたときに)倒壊の音だなと感じることができなかったのが、正直なところです。

トップで足場崩落…大規模停電も

この倒壊現場から約1㎞離れたつくば市内の別の場所でも大きな被害が出ていました。

つくば駅近くの、元公務員宿舎の解体現場。突風で足場が崩れ、木の上に横倒しになっていました。

田中良幸リポーター:
建物の解体現場の足場が崩れたということで、相当広い範囲で足場が崩れていますね。
足場が覆いかぶさるような形でつぶされています。

雷などを伴う大雨の影響で、茨城県内では一時、2万軒以上が停電。
つくば市では、突風被害があった午後3時ごろから、地域によって4時間以上、停電が続いていました。

自宅が停電している住民:
(子供が)生まれたばかりで、初めての災害というか、この暗い中でお風呂も入れない状況なので。
明るさがないことで子供たちもちょっと不安になってしまうこともありますし…、早く停電がなおってほしいと思っています。災害の備えというのはやっておかないと…他人事ではないんだなと痛感しました。

「注意情報が出た段階で建物に避難」

秋雨前線が引き起こしたとみられる、突風と大雨。天達武史気象防災キャスターによると、このような被害は今後どこでも起きうる可能性があるといいます。

天達武史 気象防災キャスター:
竜巻というのは、大量の水蒸気が上昇して大きな積乱雲ができたときに起きるので、熱帯の空気が入りやすくなっている夏から秋というのは、どこでもそういう条件がそろえば発生する危険があります。

――竜巻や突風の心配がある際は、なにを準備しておけば?
とにかく準備というより、自分自身の身の安全が一番大事なので、竜巻注意情報が出た段階で頑丈な建物に避難してください。
外にいた場合は車も巻き上げられてしまう危険があるので、近くの頑丈な建物に入るのがいいのですが、建物がないときは、冷静に竜巻がどう動いているか見てください。
竜巻の場合は、基本的に変な動きをすることはなくまっすぐ動くことが多いので、車だったら最悪逃げ切れます。なので行く場所の天候を事前にチェックしておくというのはすごく大事です。

――警報・注意報が出てからどの程度の猶予が?
1時間です。1時間以内に竜巻が発生してもおかしくないという状態になるので、竜巻注意情報が出たら空を見るのが大事です。局地的に発生するので青空なら大丈夫ですが、黒い雲が出ていたらそれです。そこにまず近づかない、頑丈な建物を探してください。

(『サン!シャイン』 2025年9月19日放送より)