草彅剛さんが、月10ドラマ『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』で演じる遺品整理人役への思いを語りました。

『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』は、シングルファザーで遺品整理人の鳥飼樹(とりがい・いつき/草彅)が、遺品整理会社の仲間たちとともに、ときに孤独死した人の特殊清掃や遺品整理、依頼主と直接向き合う生前整理まで、さまざまな事情を抱えた家族に寄り添っていく、ヒューマンドラマ。同時に、せつない大人の恋も描かれるラブストーリーでもあります。

本作で主演を務める草彅さんに、ドラマへの意気込み、遺品整理人の役作り、自身が大切にするデニムの継承、そしてドラマのテーマでもある“死”についての考えを聞きました。

『終幕のロンド -もう二度と、会えないあなたに-』ポスタービジュアル

草彅剛 本作は「“戦争シリーズ”とは対照的で、新しく初めての感覚の作品」

――遺品整理をテーマにした、このドラマへの印象を聞かせてください。

大人のドラマという印象で、とても良いと思いました。カンテレさんのドラマでは『銭の戦争』『嘘の戦争』『罠の戦争』といった“戦争シリーズ”のように、ガツンとパンチのある作品に出させていただいたんですけど、今回は対照的というか。僕にとっては新しくて初めての感覚で、ドキドキワクワクするのを楽しんでいます。

――鳥飼樹という人物をどのように捉えていますか?共感するところはありますか?

『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』より

樹は、誰かのために、自分の仕事と関わりのないことにまで首を突っ込んで、なんとかしてあげようとする人ですね。おせっかいというか、人のことを思って突き進んでいってしまう。

ただ、僕はいつも「自分はこんなことしないな」と思うようなことをする人を演じているんです。例えば、戦争シリーズで演じたのは復讐する人で、感情を爆発させるシーンもありました。でも、自分自身はそういう復讐はしないし、叫んだりしない。

今回も、僕には樹のことがよくわからなくて。自分にわからないところのある、余白がある役だからこそ、共演者の方とお芝居するなかで湧き上がるリアルな気持ちを出していけば、すごく魅力的な人物になるんじゃないかなと。

その余白と、キャストのみなさんとのお芝居から感じたもので樹を構築していけたらと思っています。

――樹と出会い、ひかれ合うことになる御厨真琴(みくりや・まこと)を演じる中村ゆりさんの印象を聞かせてください。これまで、『37歳で医者になった僕〜研修医純情物語』(2012年/カンテレ・フジテレビ系)やCMで共演していますね。

ゆりさんは、キュートで美しいです。それだけで、このドラマは勝ったなと思って(笑)。先ほど言った通り、僕は共演者の方のお芝居から湧き上がるものを大切にしていて、ゆりさんが醸し出す雰囲気を感じ取って樹を演じているので、いつもゆりさんに助けられていますね。本当に持ちつ持たれつ…というか、僕の方がゆりさんに“持たれて”ばかりかもしれないです(笑)。

『終幕のロンド-もう二度と、会えないあなたに-』より