<松本まりか インタビュー>
――松本さんが“語り”を担当するのは1年ぶり、コンチママの物語は4年ぶりの放送ですが、収録を終えていかがですか?
私自身、今年に入ってからお仕事や環境、そして心境にいろいろな変化があって、たくさんの葛藤を繰り返してきました。それを経ての今回の収録だったので、誰かの人生を“読む”ことに対して「自分ってこんなふうに思うんだ」と、意識の変化を感じました。
――どのような変化でしょう。
今年も何本か作品に出演させていただいて、「簡単に人というものを演じてはいけない、語れない」と、より思うようになったんです。演じることに対しての向き合い方が変わったというか。
だから、半世紀以上もお店を引っ張ってきたコンチママの人生に、私が簡単に触れてはいけない、自分が読んで良いのだろうかという葛藤があって。ナレーションとして読むことの責任の重さを、一層実感しました。
――コンチママはコロナ禍も乗り越えて店を存続させてきました。続けることの厳しさについて感じたことはありますか?
コンチママには、私たちが想像し得ない、いろいろな苦難や喜びがあったと思います。性的マイノリティがまだ受け入れられなかった時代、白い部屋はそのパイオニアとして道を切り拓いてきました。パイオニアになるというのは、きっと周りに理解されないことだらけで、苦しいことも多かったのではないでしょうか。
多くの困難にぶつかってきたコンチママだからこそ、お客さんを笑顔にしたい思いが強く、お店を守って後世に残さなければいけない、という覚悟を感じているのかもしれません。使命感を持って道を切り拓いていく“選ばれし人” のように感じました。
きっとコンチママの人生は、こんな簡単な言葉では語り尽くせないでしょうし、私が完全に理解することなんてできないけれど、理解しようとする、想像しようとすることは大切だと思いました。
――“選ばれし人”と聞くと、俳優も近い仕事の印象があります。コンチママを見て感化された部分はありますか?
感化しかないです。ナレーションもお芝居と一緒で、演じている、その人の気持ちになっているわけですが、今回、収録のわずかな時間でもコンチママの人生を経験させていただいて、76歳にしてなお新しい道を模索する姿に、確かな強さを感じました。
予告動画
YouTube「FUJITV GLOBAL CHANNEL」で、『ザ・ノンフィクション』の予告を配信中。10月27日(日)14時~「二丁目に生きて 前編 ~コンチママ 56年目の迷い道~
<動画>
配信スケジュール
10月13日・20日放送「東京キッチンカー物語~25歳 夢を乗せた行き先~」前・後編(語り:山下美月さん)が11月3日まで、TVer・FODで無料配信されます。