埼玉県秩父市にある日帰り温泉「大滝温泉 遊湯館」で、レジオネラ属菌が検出され、営業を休止する事態に。
頭痛など様々な症状を引き起こすレジオネラ菌は近年、感染者数が増加傾向で、日常生活でも注意が必要だといいます。

「大滝温泉 遊湯館」によると、1月1日に入浴した利用客1人がレジオネラ属菌に感染し入院したことが判明。

保健所が検査したところ、3つある浴槽のうち1つから基準値の200倍にあたるレジオネラ属菌が検出されたということです。

近年増加傾向に

レジオネラ属菌は自然環境に広く生息する細菌で、
感染すると発熱や頭痛、肺炎などを引き起こす可能性があり、中には死亡したケースも。

近年、レジオネラ属菌の感染者数は増加傾向にあり、ここ数年は2000人を超えています。

去年2月には、福岡県内の老舗旅館で基準値の最大3700倍もの菌が検出され、
お湯の入れ替えを年2回しか行っていなかったことが問題となりました。

このレジオネラ属菌について専門家は、お風呂の追い炊きや加湿器など、家庭でのリスクにも警鐘を鳴らしています。

追い炊きや加湿器 家庭でも注意必要

東京歯科大学の寺嶋毅教授によりますと、レジオネラ属菌が繁殖しやすい温度は20℃~45℃。
家庭内でも、お風呂の追い炊きでも注意が必要だということです。

東京歯科大学 寺嶋毅教授
「追い炊きは一度使ったお湯をまた使うということになりますから
毎日入れ替えた方が安全かと思います」

また、この時期に活躍する加湿器にも注意が必要だといいます。

加湿器は、タンクの中などでレジオネラ属菌が繁殖しやすいため、
厚生労働省は、超音波振動などの加湿器を使用する際は毎日水を入れ替えて容器を洗浄するよう呼びかけています。