──役者としてのお話もうかがいます。演じる役柄の幅広さが印象的な磯村さんですが、参加する作品の決め手はなんですか?

一番は脚本です。僕は、脚本が一番力を持っていると思っていて、そこを基準にするのがフェアじゃないかと。まず脚本を読んで、自分の中で何かが芽生えたり、共感できたり、刺激を感じることができた作品に参加させていただくようにしています。

もちろん、脚本で選ぶということにはどういう役なのかも含まれていて、出会ったことがない、やってみたいなどと思える役であれば、それが作品に参加したいと思える動機になります。

磯村勇斗 幸せを感じた瞬間は「夏の大三角形を見つけた時」

──近年演じた役の中でも『不適切にもほどがある!』(TBS)のマッチ(近藤真彦さん)をこよなく愛するムッチ先輩役は、反響が大きかったと思います。そんななか、Instagramで近藤さんとの2ショットが公開され、話題になりましたが、写真を撮影した経緯を聞かせてください。

番宣でスタジオに行った際、マネージャーさんから「近藤さんもスタジオに来てるよ」と聞き、せっかくなのでご挨拶させていただけたらと思い、アポイントをとってもらいました。そうしたら、近藤さんからも「ぜひ」と言ってくださって、お会いできました。

興奮しました!お互いにテレてしまって言葉があまり出てこず、不思議な空間になっていました(笑)。ニコニコ笑ってくださって、最後に「頑張ってね」と握手をしていただけたのが、うれしかったです。

──磯村さんが最近感じた、幸せなひとときを教えてください。

この間、ベランダに出て空を見上げたら夏の大三角形を見つけることができて。もうそんな季節なのかと思うと同時に、夏の大三角形についてそれとなく知ってはいましたが、どの星とどの星を結んで大三角形になるのかなど、この作品を通して初めてちゃんと理解できたことがうれしかったです。

──意識して星を見るようになったのですか?

はい。今撮影しているドラマには星に関する用語が出てくるので、それを実際に確かめたくて。星空を見ながら、「このセリフに出てくる星はこれかな」と答え合わせしています。そうすると、セリフも入りやすくなり、自然と星も覚えることができます。

──毎日暑い日が続いていますが、今年、プライベートで夏らしいことはできそうですか?

少し難しそうです(笑)。先日、撮影でスイカ割りのシーンがあり、スイカ割りを久々にやりたくなりました。以前、友だちと海に遊びに行ったとき、目隠しをしながらぐるぐる回って、指示を受けるスイカ割りをしたことがあるのですが、楽しかったです。そのときにしたスイカ割りをまたやりたいです。

また別で流しそうめんもやりたいです。ロケ場所の近くに山から流れてくる水路があり、水がすごくきれいだったんです。「ここだったら、そうめんを流しても食べることができるんじゃないかな」と、みんなで話していました(笑)。この夏、どこかのタイミングでそういった夏らしいことができればうれしいです。

撮影:今井裕治
スタイリスト:笠井時夢