ナレーション収録を終えた前田さんにインタビュー。「勉強になります」という真奈さんの姿、自身もシングルマザーとして子育てをするなかで日々感じていること、子どもとの向き合い方など、思いをたくさん伝えてくれました。

前田敦子「全シングルマザーの声を代弁」母子家庭用シェアハウスに感銘

――母子のために奮闘する真奈さんを見守っての、感想を聞かせてください。

真奈さんの素敵な生き方が、見ていて楽しかったです。何事も口で言うのは簡単ですが、それを行動に移すのは難しいですし、勇気がいることだと思います。だから、本当に形になるか云々(うんぬん)より、「まずは動こう!」というその姿勢が素晴らしいですし、いろいろな人を刺激する力になっているんだなと思いました。

しかも、会社を設立して母子家庭用のシェアハウスをいくつも作るだけでなく、お母さんの就労と自立を支援するプログラムを作って助成金を得て、理想をちゃんと形にしていくところもカッコいい!と思いました。いろいろな方法でお母さんたちを救っていて、すごいです。真奈さんの挑戦する姿勢、勉強になります。

©Kotori Kawashima

――真奈さんが作ったシェアハウスには、さまざまな親子が集まっています。前田さんも現在、シングルマザーとして小学1年生のお子さんを育てていますが、共感するところはありましたか?

真奈さんは、他人同士でも仲良く親戚のように、という思いでシェアハウスを作っています。「合言葉は“すっかり親戚”」とおっしゃっていましたが、それは私自身の願いのひとつでもあります。

子どもを1人で育てるのは難しいな、と思うこともたくさんあるので、真奈さんのような考えを持つ人が少しでも増えて、協力してもらえると嬉しいです。「すっかり親戚」――この考えがもっともっと広がってくれたらと思います。

――具体的に、どんな協力があったら嬉しいですか?

1人で全部頑張ろうとすると本当に大変で、心がポキッとなりそうな瞬間もいっぱいあるので、なんかもう、子どもと友だちでいてくれるだけでいいんです。一緒に遊んでくれるだけで助かるというか(笑)。

真奈さんのアパートの集まりでも、飛び入り参加の見知らぬおじさんが来て、魚を振る舞ってくれていましたよね。ああいうのが本当に助かるんですよ!一緒にわちゃわちゃしてくれるだけで、どれだけお母さんたちが救われるか。

私も、土日は撮影現場に子どもを連れて行かせてもらうこともあるのですが、みなさんが“お兄ちゃん、お姉ちゃん”になって遊んでくれるのが本当に助かるというか、もう心から「ありがとうございます!」と思っていて。みなさんがそう居てくれるだけで肩の荷が下りて、「もうちょっと頑張れそう」と思えるんです。

だから“みんなで助け合おう”というスタンスの真奈さんのシェアハウスは、全シングルマザーの声を代弁してくれていると思いますし、勇気になります。多くの方が放送を見て、こういう輪が広がっていったら嬉しいなと思いながら収録に臨みました。

子どもには「ウソをつかないように」現実を教える

――真奈さんは「子どもたちを楽しくハッピーにしたいから、この事業をやっている」と語っていました。前田さんは普段、お子さんにハッピーになってもらうために、心がけていることはありますか?

そうですね…ウソをつかないようにしています。1人で寂しい思いをさせてしまうことがあるので、「いま頑張ったら、あとでこんなに楽しいことが待ってるよ!」とか「あなたが楽しいことをできるように、ママはお仕事頑張ってくるね」と伝えて、現実を教えるというか。子どもに我慢してもらっちゃう部分もありますが、メリハリみたいなのを大事にしています。