<藤原丈一郎 コメント>

――オファーを受けたときは、どう思いましたか?
「カンテレや!」って(笑)。まずは、そこでした。カンテレさんにはCDデビュー前から、本当にお世話になっています。SUPER EIGHTさんの『関ジャニ∞のジャニ勉』(2007年~2021年)や、なにわ男子とAぇ! groupの冠番組『なにわからAぇ! 風吹かせます!』(2019年~2021年)など、たくさん出させていただきました。
僕、実はカンテレの裏の病院で生まれたので、一番カンテレに近いアイドルなんですよ(笑)。
そんな、生まれた街といっても過言ではない場所で、ずっとお世話になってきたテレビ局で、ジュニア時代を育ててもらったスタッフさんたちと一緒に、初めての単独主演ドラマをやらせていただけることが、すごく光栄です。改めて大阪育ちでよかったなと思いました。
――台本を読んだ印象は?
まず「ロンダリング」という言葉を調べるところからでした。“洗濯する”とか、いろいろな意味が出てきて、最初は疑問に思ったんですけど、物語が進むにつれてその意味がわかってきます。
タイトルを回収するような内容になっているので、視聴者のみなさんもどんな展開になるのか注目してください。
あと、僕が演じる緋山鋭介は、まっすぐでピュアな人間で、周りを巻き込みながらも周りに成長させられていく役どころです。“霊の声”とかいうと怖がられるかもしれませんが、ホラー的な怖さより、人と人とのつながりやあたたかさが表現されたドラマになっているので、ぜひ楽しみにしていてください。
――藤原さん演じる、緋山鋭介について教えてください。
本読みのあと、監督とディスカッションしたときに、僕と緋山に通ずる大きな部分があることに気がつきました。売れない俳優の緋山が、特殊能力をきっかけに誰かに必要とされたときのうれしさ。それが、なかなかCDデビューできなかった僕と重なる部分があるな、と。
今までの自分の人生にヒントがあると思うので、それを緋山に注入していきたいです。
ほかにわからないところは、台本を読んで自分で考えたり、周りのキャラクターに刺激をもらったりして、“緋山鋭介”という人物像を作り上げています。
「それ、なんですか!?」って、いろいろなことに興味津々な部分は、ピュアな緋山と似ていますが、僕は“霊の声が聞こえる”といった特殊能力はないので…(笑)。逆に重なるところがないからこそ、演じがいがあると思っています。
ほかに共通点といえば、“関西弁”ですかね(笑)。今回改めて、関西弁って言いやすいけど文字にすると覚えづらいなと思いました。でも、脚本の古家和尚さんが気をつかって細かいところまで工夫してくださって、ほかのキャストも関西出身の方が多いので、すごく楽しい現場になっています。
――大阪での撮影はいかがですか?
これまで大阪でお仕事をさせていただくことはもちろんありましたが、こんなに長期で、しかもドラマでというのは初めてだったので、どこか不思議な感覚です。大阪のホテルに数ヵ月泊まるという初めての経験をして、たまに実家にも帰りますが、変な感じがします(笑)。
でも、カンテレの前の天神橋筋商店街とか、横にある扇町公園とか、ジュニア時代から頑張ってきた景色を見るとすごくホッとします。ずっと活動してきた場所で、大阪でドラマを担えることが、やっぱりすごくうれしいです。
――共演者のみなさんの印象は?
まずは、菅井友香さん。同い年ですごく刺激になりますし、お互いセリフ量がたくさんあるなかでも、切磋琢磨(せっさたくま)してシーンを作っていけている感じがします。
そして、大谷亮平さん。もちろん“存じ上げております!”という感じですし、映像だけではなく舞台でも活躍されているので、そういった方と一緒にお芝居が、セリフのキャッチボールができるのは、僕にとって大きな財産になっています。
先日、(撮影現場の)控え室にあるホワイトボードに、「差し入れなにがいいですか?」って書いたんですよ。スタッフさんが「クッキーがいいです!」とか書いてくれるなか、ひとつだけ「愛があれば何でもいい」って、めっちゃかっこいい言葉があって(笑)。
名前はなかったんですけど、大谷さんに「ありがとうございます!」と伝えたら、恥ずかしそうに「もっと、きれいに書けばよかった」とおっしゃっていました(笑)。
みなさんに「座長」と呼ばれますが、僕は本当にそう思っていなくて。ドラマの先頭をきるという意識は持っていますが、本当に素晴らしいみなさんに支えられています。ほかにも個性あふれる登場人物がたくさんいるので、ぜひ楽しみにしてほしいです。
――視聴者のみなさんにメッセージをお願いします。
ホラーやサスペンスのような雰囲気がありながら、人情味にあふれる物語で、毎話どういう展開になるのかハラハラドキドキします。
そして僕は、スタッフのみなさんが、こだわってくださっているカメラワークにも注目してもらいたいです。役者のセリフや表情以外で、画面で表現する恐怖心…本当にカメラで撮っているのか疑ってしまうくらいのリアリティがあります。
チームワークを感じられる作品になっているので、ぜひ第1話からお楽しみください!