<清水玲子×佐藤嗣麻子 コメント>

――撮影現場の雰囲気は、いかがでしたか?

清水:ドラマの内容はピリピリしているものが多いんですけど、現場はみなさん和気あいあいとしていて、楽しそうですね。セットは、クラシカルな作り込みが面白いなと。ちょっと昭和初期のような。

佐藤:そうそう、昭和の感じ。あれは、セットデザイナーさんが「昔の秘密基地っぽい感じにしたい」と言って。MRI映像をさかのぼって再生するときに、キュルキュルってくるくる回すのはいいですよね。

清水:そう!「あ、漫画の感じを活かしている」と思った。

――清水先生と佐藤さんの出会いについて教えてください。

清水:(佐藤さんが)萩尾望都先生のCD-ROM作品集の監督をされていらっしゃったんですよね。それでインタビューに来てくださって。

佐藤:そこで知り合いになって、その後も舞台を萩尾先生と一緒に見に行ったり。あと、よく漫画家さんのパーティに呼ばれて出入りしていたので、しょっちゅうお会いしていましたね。

清水:基本、少女漫画脳の方だから(笑)。その上に映像が乗っかっているみたいな人なんですよ。

佐藤:そう、基本が少女漫画(笑)。もともと、萩尾先生の作品を勉強して、ページ数とコマ割りを見て起承転結を覚えたんですよ。だから、脚本を書くにしても萩尾先生の漫画がベースになっていますね。

――『秘密』の映像化は何度か企画が立ちあがったそうですが、どのような経緯で今回実現したのですか?

佐藤:長いお話なので、私はやっぱり連ドラがいいと思っていたんですが、なかなか引き受けてもらいづらかったというか、内容が激しいので(笑)。

清水:そうですよね。そこは読者の方々も心配していたところだと思います、「地上波で大丈夫なの?」って。漫画のほうは、かなりグロいので(笑)。

佐藤:漫画は、そのグロさが美しい画でオブラートに包まれているんですが、ドラマだと、どうしてもそこがリアルになってしまう。でも、本当はそれをやりたかった。デヴィッド・フィンチャー監督の『セブン』みたいな感じで。

清水:あはははは。そういう意味では、映像の怖さではなくて、“人間関係”が見どころのドラマになっていますよね。

佐藤:そう。やっぱり4人(薪・鈴木・青木・雪子)の人間関係がどう変わっていくかという話を作りたくて。Xで募集した質問の中にも「どうやってエピソードを選定していますか?」とありましたけど、4人の関係が変わるエピソードを選んでいます。

あと、「どうして(露口)絹子の事件が1話目だったのか?」という質問もありましたが、それは、4人の関係が変わる話じゃないんですけど、もったいないから絶対やりたいと(笑)。大好きなエピソードだったので。

清水:わかります。私も絹子のエピソードは、『秘密』最初の12巻の中では、かなり好きなほうです。