歌手、そして俳優として長年活躍し、2024 年10月に76歳で亡くなった俳優・西田敏行さん。2025年2月18日に都内でお別れの会が営まれました。

会場には俳優仲間や著名人など約700人が駆けつけ、西田さんとの別れを惜しみました。

遺影は、2年ほど前に撮影されたという笑顔の西田さん。
その周りにはふるさと、福島県の「磐梯山」と「猪苗代湖」をイメージした祭壇が設けられました。

弔辞を読み上げたのは、ドラマで長年共演した俳優の米倉涼子さん。

米倉涼子:
天国からこれからもずっと日本のエンターテイメント界を見守ってください。そして気が向いたら、私の体を使ってお芝居をしに来てくださいね。大好きだよ。

これまで様々な役柄を演じてきた西田さんは、三谷幸喜さんの作品にも、“欠かせない俳優”として数多く出演してきました。

そんな三谷さんの弔辞では、生前、西田さんから聞いたという“ある話”が…。

三谷幸喜:
西田さんから伺った話です。遠い昔、西田さんが「西遊記」というドラマで、富士の裾野にロケに行ったときのこと。休憩中に西田さんはどうしても我慢できなくなり、草むらでそっと脱っぷんされたということです。するとそこへ自衛隊の小隊が通りかかり、豚の姿で用を足している西田さんを見て、思わず全員で敬礼をしたということです。

西田さんから何度かこの話を伺ったことがあるのですが、これにはいくつかバージョン違いがあって、戦車が止まったとか、パラシュート部隊が降下してきたとか、一体どれが本当の話なのか…今となってはもう、確かめるすべがありません。

さらに、自らが監督、脚本を務めた、映画「ザ・マジックアワー」での心に残るエピソードも明かしました。

三谷幸喜:
西田さんは、ほんと皆さんおっしゃっていますけどアドリブがお上手で、すごく脚本家としては悔しいくらいに面白いセリフをいつもね、その場で思いついておっしゃるんだけど。
「今回はアドリブ禁止」っていったんですよ。そしたら、「アドリブを禁止するということは俺に死ねっていうことなのか」と。

監督からの「アドリブ禁止」に、当初は戸惑っていたという西田さん。
しかし、2023年3月に放送されたフジテレビ『ボクらの時代』では、その後の“心変わり”について、こう話していました。

西田敏行(「ボクらの時代」より)
三谷さんの作品で『マジックアワー』という、映画があったんですけど。その時にね、三谷さんが「台本通りにセリフをおっしゃっていただいて、アドリブは一切やめてください」やめたんだよ。(やめたら)いい芝居なんですよ。
その時、ちょっと考えましたね。それまではなんか自分のアドリブに酔って、自分で笑ってたりなんかして、面白いじゃんと思っていたんだけど。アドリブを禁止したらね、なんとまあ…いい芝居をするじゃないかというふうに、ちょっと思っちゃって。

そんな西田さんの思いは、三谷さんに届いていました。

三谷幸喜:
亡くなる前に『ボクらの時代』という番組にお出になったときに、その話になって、「『マジックアワー』の俺の芝居、結構いいんだよ」とおっしゃっていたので、西田さんもそう思ってくれたんだなと、ちょっとうれしかったですね。

(『めざまし8』 2025年2月19日放送より)