五輪2連覇に隠された羽生結弦の“奇跡の270秒”、髙橋塁＆藍vs大塚達宣！男子春高バレー史上、最も過酷な一戦『この世界は1ダフル』

今回は、世界50ヵ国1万人のスポーツ好き外国人に一斉調査！アンケートとインタビューをもとに、外国人が本当にスゴいと思う日本人アスリートを発表します。

体操、陸上、バスケットボール、テニス、野球、サッカー…各界で活躍するアスリートが登場。今年、大活躍のあの金メダリストから日本が世界に誇る全米を席巻したあのレジェンドまで、感動の名シーン、何度見てもスゴい名プレーとともに発表します。

内田篤人さんが語る、あのサッカー選手の裏話や、篠原涼子さんも思わず「カッコいい」とコメントするプレーも。見事一位に輝いたアスリートは！？

数々の名場面を撮影してきたスポーツ新聞のカメラマンが「人生で1番心に残った試合」として、2018年、平昌五輪・男子フィギュアスケート、羽生結弦選手（当時）のフリー演技を紹介。

66年ぶりの五輪2連覇での金メダル獲得となったこの演技は「奇跡の270秒」と呼ばれています。

そこには、五輪2連覇に至るまでの壮絶な物語が隠されていました。絶対王者・羽生結弦選手の知られざる苦悩と涙の道のり。そして、突如姿を消した空白の3ヵ月。あの日あのとき、羽生選手に何が起こっていたのか。

羽生選手を幼少期から知る、トリノ五輪金メダリスト・荒川静香さんの証言、貴重映像とともに振り返ります。

子どものころから、すべてをフィギュアに注いできた羽生選手は、「幼稚園から遊べていない。でも一番スケートが楽しいと思うから、それでもいいかな」と笑顔で語り、弱冠9歳にして3回転ジャンプやスピンを決め、圧巻のスケートを披露。

13歳のときには「全日本ジュニア選手権」で優勝。2008年、「全日本フィギュアスケート選手権」では14歳で出場し8位入賞と大健闘。全国にその名をとどろかせました。

そんな彼が15歳のときに、大技・4回転ジャンプに挑戦することを決意し、初めて挑んだGPシリーズNHK杯で成功。羽生選手の躍進を見守ってきた荒川さんは、当時を振り返り「その先を見てみたい。もっと高いところに上りたいという上昇志向。常に新しい世界を見てみたいという欲があふれていた」と語ります。

そんななか、羽生選手らを襲ったのが、2011年の東日本大震災。練習拠点としていた地元の宮城・仙台のスケートリンクは大きな被害を受けて閉鎖を余儀なくされました。

羽生選手は、そんななかでも「一生懸命スケートをやる姿を見せることで、少しでも多くの方々の勇気になれば」と、現役を続行。

2012年には単身カナダに渡り、名将ブライアン・オーサーさんに指導を仰ぎました。2014年のソチ五輪では、ショートプログラムの史上初の100点超えを記録しつつも、フリーでは納得のいかない演技のまま金メダルを獲得。

金メダルを獲得しながらも「悔しい」と語る羽生選手の目は、すでに4年後の平昌五輪を見据えていました。

翌2015年のグランプリファイナルでは、トータルスコア330.43という結果を残しギネス記録を樹立。

平昌で、自分へのリベンジを果たすべく日々着実に努力を積み重ねていたところに、最大のピンチが羽生を襲います。

それは、平昌五輪を3ヵ月後に控えているタイミングでの公式練習中の負傷。羽生選手を突如襲ったこの出来事に世界中から注目が集まりました。

その後、羽生選手がメディアの前に現れることはありませんでした。平昌五輪出場も危ぶまれたなか、試合直前に姿を現し、けがを抱えたまま強行出場することすることが判明。

そして、歴史的と言われる奇跡の復活劇“270秒”が幕を開けます。空白の3ヵ月に一体何があったのか…世界中を魅了したその演技とは――。

スタジオで見守った内田さんは「自分が求めるコーチを選ぶのも、スケートをするうえで大事なこと。スケートがうまくても、それだけでは上にはいけない。客観的に見て、誰のもとでトレーニングしたらいいのか、どういうふうにトレーニングをしたらいいのか、それを自分でわかっているのがスゴい」と、コメントします。