――夫に内密に夫以外の子を産み育てる「托卵」をテーマにした経緯を聞かせてください。
『昼顔』のラストの展開を考えていた時に「托卵」を知ったのですが、当時はドラマの企画に落とし込めるか、疑問がありました。
相手の遺伝子が欲しい一心で夫をだまして「托卵」を選ぶとか、どちらの子かわからないけれど夫の子として育ててしまおうというような、完全に「悪女」に振り切った主人公では共感を得られないと思っていて。『昼顔』のあとに企画書は書いたのですが、その時は自分でも「見たい」と思えるものにはなりませんでした。
ただ、ずっと「托卵」をテーマにした作品を作れないかというのは考えていて、『あなたがしてくれなくても』が終わった後に、改めて構成を考えてみたんです。
視聴者のみなさんも、夫と仲良く暮らしていても、“推し”のような存在がいるということは理解してもらえますよね。では、“推し”に気持ちが奪われてしまう部分まで共感してもらうにはどうしたらよいのか、考えてたどり着いたのが、追い詰められてその選択を“せざるを得ない”状況にいる女性。
モラハラ気味の夫との生活のなかで、自分の心を救ってくれた人が異国の地で亡くなってしまい、やむを得ず禁断の道に足を踏み入れる、という構図なら企画にできるかもしれないと思い、今回の企画になりました。
松本若菜は「多才な方」芝居の幅広さに驚かされた
――美羽を演じる松本若菜さんには、どのような印象を持っていましたか?
松本さんとは『やんごとなき一族』(2022年)でご一緒したのですが、役を理解する力と、それを全力で演技に乗せていく力のある、非常に多才な方というのが第一印象でした。その後、悪女っぽい役を演じているのも拝見して、お芝居の振り幅の広さに驚かされたんです。
美羽は越えてはいけない一線を越える人だからこそ、ただのモンスターではなく「もしかしたら私にも同じことが起こるかも」という共感を得られる存在でいてほしい。そう思った時に、松本さんなら一緒に悩みながら作ってくださるのではないかと思いました。
先日、松本さんには「嫌われてもいいという覚悟でいます」と言っていただきましたが、実際に挑戦的な役に覚悟を持って取り組んでくださっているのを感じます。おかげで、見ている方が「私のこと?」と思ってしまうような物語になっているのではないでしょうか。
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