公開中の映画「貴族降臨₋PRINCE OF LEGEND-」や「HiGH&LOW THE WORST」で魅力的なキャラクターをつくり上げ、話題になった塩野瑛久(しおの・あきひさ)。某誌の表紙で“顔よろし”のキャッチコピーがつけられたように、端正なビジュアルにも注目が集まっている。
演じることにどのように臨み、現場でどのように過ごしているのか、役者・塩野の裏側に迫ったほか、彼の人となりをひも解くプライベートな話題も。今回の写真ももちろん“顔よろし”です。
濃厚キャラ集結の「貴族降臨」は、ツッコみながら観てほしい
――公開中の「貴族降臨」で演じた役柄について教えてください。
僕が演じた久遠誠一郎は、ドラマ『貴族誕生₋PRINCE OF LEGEND₋』(日本テレビ系)では王子側に属し、朱雀奏(片寄涼太)の第一側近として常にそばにいる役柄でしたが、今回の映画版「貴族降臨」では、なぜか白濱亜嵐さん扮するドリー率いる貴族側にいるという設定からスタートします。メガネ王子改め、寝返り貴族となりました(笑)。
――誠一郎は「歩くWikipedia」とも呼ばれているんですよね?
とてもキャッチーなフレーズですよね。でも、よくよく意味を考えると、ただ常にタブレットを持ち歩いているだけで、持ってりゃそりゃ調べるよなと(笑)。
――前作では黒髪だった誠一郎がいきなり金髪になり、メガネからサングラスとビジュアルにも大きな変化がありましたね。
見た目は変わりましたが、誠一郎としての心構えみたいなものは変わらずだったので、ニュートラルな気持ちで現場にいました。でも、まわりからは「ガラッと変わったね」ってよく言われましたね。
――金髪がとてもお似合いでした。
ありがとうございます。中学生の時にも金髪にしたことがあるんですが、当時は全然似合わなかったんです(笑)。
――誠一郎を演じるうえで意識したのはどんなことでしたか?
前作で誠一郎を演じた時は、スマホの待ち受けに“姿勢”という文字を書いて、たびたび見るようにしていました。普段の僕は首が下がりがちなんですけど、その二文字を待ち受けにした瞬間、シュッとできるようになったんです。ただ、これにはデメリットがあって、姿勢を正してスマホを見ていると、写真を撮ってると思われてしまうんです。確かにその姿勢は怪しいですもんね(苦笑)。
――特に印象に残っているシーンは?
冒頭の貴族たちと王子たちが対面するシーンは、そこでクランクインするキャストも多かったので、いつもと違う感覚でした。そして、いつも隣にいた奏(片寄涼太)と対峙しているのもまったく違う心境で、かなり心苦しかったです。奏に対して忠誠心しかありませんでしたから。
――“王子と貴族が大渋滞”というキャッチコピーが話題になっていますが、大渋滞の様子を目の当たりにしていかがでしたか?
とにかく皆さんのキャラが濃いし、ツッコみどころ満載で楽しかったです。空中から紙がパラパラと降ってくるシーンも、ヘリコプターからばら撒いてるのかなと思ったら、実は人間が頭の上にプロペラをのせて手動で配っていて、「いったいどんな状況だよ!?」って(笑)。
――作品のタイトルにちなんで、今、自分に降臨させたいものはありますか?
役を演じるごとに、そのキャラクターに降臨してきてほしいですね。セリフ運びや、その人物が何を考えているのかというザックリしたものはスッと入ってくるんですけど、脚本家やプロデューサー、監督の意向でセリフまわしが変わってくることもあるので、即座に対応できる能力があれば最強の役者になれると思います。