毎週月曜22時~放送中のドラマ『あなたを奪ったその日から』。
事故で最愛の娘を失った母が、事故を起こした男の娘を誘拐して復讐(ふくしゅう)を果たそうとする、11年に及ぶ「母の復讐(ふくしゅう)と親子愛」を描いた壮大なストーリーで、一秒たりとも目が離せない展開が続いています。
そんなドラマで主演を務める北川景子さん(38)に「めざましテレビ」がインタビュー。
全3本のインタビュー記事の#2は、「大学時代にアナ研に入るかすごい悩んで…」とアナウンサーに憧れていた過去を告白。さらに、異様な空気になったと語るデビュー作の“衝撃”オーディション秘話を明かしました。
インタビュー記事の#1と#3を読む
【インタビュー#1】北川景子「常に渇望している」“自信・野心・焦り”を激白 仕事と子育てを両立する秘訣も「我が家は平和です!」
【インタビュー#3】北川景子 DAIGOとの結婚で変わった“自分”語る 夫のトーン・雰囲気…「自分も持ってみたいなとか」
北川景子 実はアナウンサーに憧れ!?「アナ研に入るかすごい悩んで…」
軽部アナウンサー:今回、ドラマ『あなたを奪ったその日から』で主演を務められていますが、いかがですか?
北川:オファーをいただいたときに、まずこういう役柄が初めてでしたし、子供がいる役とかは他でもあったんですけど、子供を失う役は初めてでした。連続ドラマも『謎解きはディナーのあとで』みたいな楽しくてコメディータッチのものだったり、なんとなくキラキラしているものが多かったので、こういう重みがあって、ズシンとくるヒューマンドラマはやったことがなかったので、きちんと自分がやり抜くことができれば本当に新境地だけれども、すごくプレッシャーだなというふうに思いながら受けました。
デビューから3年後の2006年、まだブレイクする前の北川さん(当時20歳)に「めざましテレビ」はいち早く注目。大学に通いながらも、ドラマ・映画と活躍の場を広げていた北川さんに密着取材していました。

軽部アナウンサー:2006年に密着させていただいたこと、覚えていますか?
北川:覚えています。映画の現場にも来ていただいて。
軽部アナウンサー:この頃はどういうことを考えていましたか?
北川:17歳でスカウトされて、高校3年生からはがっつり東京に出てきて仕事をしていたんですけど、とにかく10代、20代の前半は売れたいとか、1人でも多くの人に自分の名前と顔を知ってもらいたいとか、結果を出したいということばかり考えていました。血の気が多くて、やる気に満ちていたっていう感じでした。

軽部アナウンサー:じゃあ、いわゆる将来への不安みたいなものは全くなかったですか?
北川:いや、ありました。
食べていけるかどうかみたいなところは、常に一方で心配はしていて、役者を生業にできるかみたいなところでの不安は、結構ずっと消えなかったというか、それこそ就職する、しないみたいなところも本気でずっと悩みましたし、ずっと椅子取りゲームというか、役者っていっぱいいすぎて飽和してるじゃないですか?
自分じゃなきゃいけない理由ってもしかしてないのかなとか、いつ仕事がなくなるか分からないという不安と、でも絶対私はスターになるみたいな野心が、常に両方あって。
だから、外ではすごい強がっているんですけど、家に帰ると、いつか国民の皆さんに知ってもらえる役者になれるとか、自分の思い描いてることに本当に繋がるのかなって考え始めるとすごいドーンと落ち込んだり、両方相反する気持ちを持っていた気がします。
軽部アナウンサー:その野心と自信が大きければ大きいほど、一方で不安になるっていうね。それはすごくよく分かるような気がしますね。
北川:振り幅がとても大きかったです。不安定というか。

学生時代は将来への不安から、就職するか本気で悩んでいたことを明かした北川さんですが、アナウンサーへの憧れを明かしてくれました。
軽部アナウンサー:僕が覚えているのは、アナウンサーに興味があると。
北川:そうなんです。大学生でサークルを選ぶ時にアナウンス研究会があったんですよね。
それでアナ研に入るか、軽音サークルに入るかですごい悩んで。でも、自分の声があまり好きではなくて、俳優をしていく中で、初めてドラマに出たときに「あ、私の声ってこんな感じなんだ。なんか変な声だなっていうのと、聞き取りにくいなって」って感じたんですよね。留守電の自分の声を聞くと違和感あるみたいな感じ。
それからテレビで話をお仕事にされてる方を見ていて、高校生の時に、やっぱりアナウンサーの方ってどんな状況でもすごく言葉を1つ1つ的確に選んで、しかも明瞭に発する、当たり前なんですけど、それを冷静にされていてすごいなって思ったんです。私もアナ研に入ったら、もうちょっと滑舌良くなるかなとか色々思ったり、なんでこの方々は表情が崩れないでこんなに滑舌がいいんだろうってニュースを見たりしていた時期が長くて、未だにアナウンサーの方とかいると、話しかけることが多いんです。

軽部アナウンサー:結局、アナ研に入ったのか軽音に入ったのか、どうしたんですか?
北川:結局、アナ研はすごく華やかな方が多くて、ひよって軽音に入りました。可愛い感じの方が多かったんですよ。服装から何から。私はあんまり普段の服とか、フェミニンとかでもないし、割と適当なタイプなので、なんだか浮きそうと思って軽音の方に入りました。
軽部アナウンサー:もし、アナウンス研究会に入っていたら、アナウンサーになっていた可能性もある?
北川:あると思います。就職活動をしないってはっきり思えたのは大学3年生の本当に後半の方だったので、その時に仕事が、もし役者の仕事があんまりなかったりしたら、選択肢にあったかもしれないです。憧れてはいたと思います。
女優デビュー作はまさかの“イモ”で合格?オーディション秘話を明かす
北川さんは、モデルを経て、2003年放送のドラマ『美少女戦士セーラームーン』セーラーマーズ役で女優デビュー。
“地獄のような時間”で“異様な空気”だったというオーディション秘話を明かしました。

軽部アナウンサー:ちょっと原点に帰って、『美少女戦士セーラームーン』のオーディションに受かった時は、第一歩として、これはすごい嬉しかった?
北川:嬉しかったです。めちゃくちゃ嬉しかったし、やっぱ才能あるんじゃんって思いました(笑)自分のことを、よく分かってなくて。
関西の芸能事務所にスカウトされて、初めて受けたオーディションが『美少女戦士セーラームーン』だったんですけど、事務所に入ってもすぐにオーディションに行けるわけじゃないからねって言われていたこともあって、なかなかオーディションに行くことも難しいんだって思っていたら割とすぐに決まったんですよ。オーディションで勝ち進んでいくうちに、「私、選ばれし者じゃん」みたいな感じになっていって、受かった時はやっぱりねって思いました。
大学受験とか全部諦めてこっちの道に来たので、それなりの覚悟があって芸能の方に来たんですけど、やっぱり自分が選んだ道は間違っていなかったんだって思いました。初めてのオーディションに合格して。
軽部アナウンサー:そのオーディションで結構ユニークなことやったって聞いてますよ。
北川:そうなんです。自分の得意なことを披露する時間があって、皆さん安室奈美恵さんを踊ったりとかしていたんですけど、私はずっとそれまで普通の高校生で、受験勉強とかしかしてなかったので、披露できることがなくて。
オーディションの前日、下手すれば当日の朝まで何しようって悩んでいて。結局思いついたのが、その時、学校の美術の授業で彫刻をやっていたんです。
それで、彫刻刀を持っていたので、芋版を彫ろうと思って、サツマイモを半分に切って、ラップに包んで、一応間違った時用にもう半分も持っていったんですけど、サツマイモと彫刻刀と、年賀状とかにボンって押せるくらい大きい赤いインクと半紙を持ってオーディションに行って、そこでプロデューサーの方の名前をお聞きして、目の前で掘って、ポンって押して、はいどうぞって。
軽部アナウンサー:大胆ですね。時間的には1分くらいですか?
北川:1分とかだったと思います。体感的にはすごく長く感じたんですけど、地獄のような時間で…。
軽部アナウンサー:地獄ですか?

北川:地獄のような。だって皆さん、ヒップホップみたいな踊りを踊っている子もいれば、フラフープこんなにできるんですってやったり、前の子がやってるのも待ってる間に見えるんですよね。ちょっとイモは違ったかなとかも思いながらも、でももうそれしかないし、私はこれで良くも悪くも覚えてもらうっていうつもりで、でも本当に異様な空気でした。
「じゃあ、北川景子さんは何やってくださるんですか?」って聞かれて、「イモ彫ります」って答えたら、みんな「大丈夫?あの子、イモ彫るって言ってるけど…」みたいな空気になって、でも負けちゃいけないと思って、本当に泣きそうになったんですけど、とにかく名前を掘りました。それが良かったのかどうか分からないんですけど、結果合格しました。イモで。
軽部アナウンサー:それを受け取ったプロデューサーの方も、喜んでくれたっていうことなんでしょうね。
北川:去年もまだ持ってくださっていました。20周年企画で番組で集まったんですけど、額に入れて、スタジオに飾ってくれていました。芋版ですけど(笑)
軽部アナウンサー:その方にとって、宝物ですね。
“まさか”のオーディション秘話を明かしてくれた北川さん。
全3本のインタビュー記事の#3では、世間が持つイメージと本当の自分の乖離(かいり)に苦しんだという20代についてや、「全然自分と違ったタイプの人と結婚したことによって、物の見方が変わった」と明かす夫・DIAGOさんとの結婚がもたらした大きな変化などを赤裸々に語っています。
インタビュー記事の#1と#3を読む
【インタビュー#1】北川景子「常に渇望している」“自信・野心・焦り”を激白 仕事と子育てを両立する秘訣も「我が家は平和です!」
【インタビュー#3】北川景子 DAIGOとの結婚で変わった“自分”語る 夫のトーン・雰囲気…「自分も持ってみたいなとか」