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pecoが明かしたryuchellへの思い「これからも家族であることに変わりはない」

10月1日(日)放送『ボクらの時代』

めざましmedia編集部

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pecoさんが、ryuchellさんへの思いを語りました。

10月1日(日)の『ボクらの時代』は、pecoさん、SHELLYさん、ぺえさんが登場しました。

ぺえ「諦めずに立ち向かって歩いていく覚悟をした」

「ryuchellのこと(※)があって、それ以来初めてテレビに出させていただく」というpecoさんの「私も大好きで、ryuchellも大好きでお世話になった2人」というリクエストで、今回の鼎談は実現しました。

(※)ryuchellさんは、今年7月に急逝

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ぺえ

ぺえさんは、ryuchellさんとpecoさんを追いかけてテレビに出始めたといい、「どこか冷たい世の中だったり、殺伐とした世界の中で、pecoとryuchellが『日本を変えてくれるんじゃないか』」「2人に、自分ができないものを託すような気持ちで、近くにいさせてもらった」と語りました。

ぺえ:結構、ryuchellといろんな約束もしたりしていて。「いつか、一緒に番組をやりたいね」とか、「沖縄に一緒に行きたいね」とか。あとやっぱり、こうやって今、多様性だったりとかLGBTQだったりとか、そういう問題もあるなかで「一緒に肩組んで、戦っていこう」っていう約束だったり…。だから今、「約束を果たせなくてごめんね」とでも思ってんのかい?と思いながら(頭上を仰ぐ)。

peco:思ってるよ。

SHELLY:私が今、気になるのは、じゃあその思いがあって…ってなったときに、ぺえちゃんがここから、何かやりたいこととか、教えてほしい。

ぺえ:私、ここ1、2年くらい「もういいかな」って。自分自身の身体を使って何か表現したりとか、何かを変えていくような発言だったり発信だったりとか「もういいかな」って正直思ったんですけど。

SHELLY:それ、ちょっと感じてた。

peco:それはさ、なんでなん?

ぺえ:いろんな言葉を発信しても何も変わらないこの世界だったりとか、例を挙げると芸能界もそうだし、自分が何を発信したところで変わらないというか、誰の心にも響いてくれないんじゃないかっていう、ちょっとした諦めみたいなところが心のどっかにあって。

SHELLY:うん。

ぺえ:ryuchellも、多少、諦めたい部分みたいなものがあったと思うんだけど、最後まで諦めずに発信してくれた。でも私はどこか、そこから逃げて、ryuchellが頑張っているのを、見て見ぬふりしいてたところがあったんじゃないかと思ってて。だからこそ今、ryuchellという存在を失ってしまったときに、ryuchellが諦めきれなかったこと、最後、伝えきれなかったことだったり、亡くなる前に思ってたこととかも全部背負って、諦めずに何か立ち向かって歩いていかなきゃいけないんじゃないかっていうのを覚悟したっていうか。

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涙ながらに現在の思いを語るぺえさんに、SHELLYさんは「諦めは、やっぱりもったいないなって思うんだけど、休憩は必要」と声をかけました。

SHELLY:だから「今は無理」っていうときに、頑張る必要はなくて。「LGBTQの代表として、そういう発信をしなきゃ」って思う必要は本当になくて、1人の人間として、感じたこととか、思ったことを発信する、で、いいなって思う。

ぺえ:それ、いつからか、できなくなったんだよな…。私、テレビ出始めのころとかは、結構、もう「自分が、自分が」みたいな気持ちが強かったんですけど。何があったんだろう(笑)?

peco&SHELLY:(笑)。

ぺえ:それ、わかんないけど。

SHELLY:ちょっと、私に聞かれましても…。

ぺえ:そうですよね(笑)。どこからかこう…なにか、こう、道がそれた。

SHELLY:私自身もそうだけど、やっぱりテレビ出始めとか、仕事し始めって、とりあえずハングリー。もう出たい。とりあえず次の仕事につなげたい。で、30代に入って、本当にようやく「私がこの仕事をしてる意味って、そもそも、こういうことだったよな」って。「本当は、こういうことがしたかったんだよな」っていうのを、やっと(見えてきて)…。

ぺえ:そうかも。

SHELLY:それをできる土台も、ありがたいことにちょっとできたし。だから、自分が言いたいことが言えるようになったし、それを言うことに対して躊躇(ちゅうちょ)することもなくなったし。だから、ちょうど今、そういう時期なのかもしれない。

自身の経験を踏まえて語るSHELLYさんに、ぺえさんは「そうなのかもしれない」と共感した様子でした。

SHELLY「本人同士が幸せだったらそれでいい」

pecoさんは「ryuchellがカミングアウトするもっと前から、近くにぺえがいてくれたから、それもすごくありがたい」と語ると、3人は「多様性」について語り合いました。

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SHELLY

peco:ぺえが男なのか女なのかとか、何も言ったこともないし。(息子も)たぶん何も思ってないと思うんですよ。何もしなくても、すごく大事なことを、もう存在だけで息子にいっぱい教えてくれてるなって。

ぺえ:確かに、私が何者なのか伝えたことなかったね。

SHELLY:そうなんだよね。

peco:そう、そうなんですよね。

SHELLY:そうなのよ。だって、私もないよ。自分の子どもたちに「お母さんはね、女として生まれて、女として育っていくって決めた。お母さんはね、男が好きなんだよ」っていうカミングアウトをしたことないもん。

peco:確かに、本当そうなんですよね。

SHELLY:なのに、その枠以外の人は「カミングアウト」っていうことをさせられて、世の中に自分を説明しなきゃいけないっていう謎があって。私は、何もそこを問われることがないじゃん。だから、本来そこにみんなが疑問を持って、別に(性別は)関係ないんだからね。恋愛をする当人同士の話であって、本人同士が幸せだったらそれでいいってだけ。

peco:本当にそうですね。

SHELLY:私はこう思うけどな。うん、でもこの人はそうなんだ。「へぇ」でいいんだよね。

peco:そうですね。

SHELLY:別に「あなたもそう思って」って言ってないの。

peco:言ってない。全然言ってない。

SHELLY:多様性って、そういうことなのよ。

peco:そうなんですよね。だから、LGBTQにすごく寛容な方が別に正義なわけでもなくて。本当にもう「イエス」とか「ノー」とかじゃなくて、もう全部「あ、そうですか」って、みんなそう思えたらなって。

SHELLY:そうそう。愛の形を決めなきゃいいんだよね。

ぺえ:うん。

peco「私もryuchellも、今日こんだけ褒めてもらえて、どんだけ幸せやねん!」

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peco

pecoさんは「出会いました、付き合いました、結婚しました、妊娠しました、出産しました、と思ったらカミングアウトされました、女の子になっていきました、で、いなくなってしまいましたっていう。この数年で、自分から見ても、なかなかな経験をした」と語り、「息子目線でも、パパが女の子になっていって、いなくなってしまって。すごい経験を、たった5歳でしたなって思う」とryuchellさんとの日々を振り返りました。

peco:でもこれって、ryuchellがいなくなったから「じゃあ、ここで終わり」じゃなくて、これからも家族であることに変わりはないし、息子の父親なのか、母親なのかはわからないけど、親であることにもこれからもずっと変わりないから。私たちの、いわゆる今はまだ特殊かもしれないこの家族の形って、これからも私は、普通だよって。

SHELLY:そうなんだよね。

peco:そう。

SHELLY:当人たちはね。

peco:うん。そうなんですよね。普通だよっていうのを、息子(の中で)はたぶん普通だと思うんですよ、まだ今は。だから、その心のまま大きくなっていってほしいなとは思うけど、でもきっとどこかで「あれ?もしかして」って、思うときも絶対に来ると思うし、でもその思いも間違ってないし。だから、そういうときにこれから本当に、SHELLYさんにいっぱい相談させてもらいたいなって思います。

SHELLY:私でよければ、いつでも。めちゃくちゃよかった、今日、話せて。

peco:ryuchellが亡くなってしまってからの(テレビ出演)一発目をSHELLYさんとぺえとお話させてもらって、もう本当にこれ以上にない、また新たなスタートを切らせてもらったなっていうふうに思います。私もryuchellも「今日、こんだけ褒めてもらえて、どんだけ幸せやねん!」って。

ぺえ:いっつも言うんですよ、この人。あはははは。(ryuchellさんに)「聞いとるか?」って。

peco:本当に「聞いとるか?」(笑)。どれだけ幸せかって。(今日は)ほんまに、ありがとうございます。

ぺえ:なんか、満たされた。今夜は、よく寝られそう!

涙しながら語る場面もあったpecoさんでしたが、最後は3人笑顔で鼎談を締めくくりました。

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