<河合優実 インタビュー>

――今回、“語り”を担当すると決まった際は、どんな気持ちでしたか?

いつか挑戦したいと熱望していたので、うれしかったです!私自身は、普段はカメラを向けられる側ですが、『ザ・ノンフィクション』はそういう表のきれいな面だけではなく、いろいろな側面を見せているところが面白いです。

撮っている側の存在も感じるというか、どんなふうに密着取材を進めているか垣間見られたり、全然予期しない結末になったりするところも興味深いです。

――収録を終えていかがですか?

声のお仕事をさせていただくと毎回思うのですが、読んでいくうちにだんだん声がなじんでいく気がして、最初からやり直したくなります…(苦笑)。今回も、自分では緊張していないつもりだったんですけれど、「最初がちょっと硬かったな…」と後から思い返しました。

――前編のVTRでは主に、南部虎弾さんの芸人としての生き方を追っていましたが、感想を聞かせてください。

南部さんは文字通りに、本当に芸に命をかけていると思いました。あんなに自分をさらけ出す方は、時代の流れでどんどん少なくなっていると思いますが、それでも「電撃ネットワークのパフォーマンスは面白い」と、ライブに大勢のお客さんが集まっていることに、とてもワクワクしました。

私も、ちょっと過激な内容の舞台を見たり、出演したりすることがあって。今の世の中では考え直すべき内容でも結局みんな笑っちゃう、あの独特の空気を「どうか劇場の中にとどまって、よそに見つからないでほしい!」と思ったりします(笑)。

きっと、電撃ネットワークのファンの皆さんも、同じような気持ちなのかなと。お客さんの目の前で見せるパフォーマンス独特のパワーを、VTRから強く感じましたし、これからも続けてほしいと思いました。

――電撃ネットワークの“体を張った表現”を見て、どんなことを思いましたか?

私は、大学で演劇学科に在籍していたのですが、「パフォーマンスアート」というジャンルを紹介する授業があったことを思い出しました。 

有名なものだと、アーティスト自身が前に立って、ハサミやバラの花など、さまざまな道具を用意された観客が本人にどう接触していくか、という実験を作品にしたものがあります。 最初はお花をプレゼントしたりハグをしていた人々が、服を切ったりナイフを向けたり、どんどん過激になっていくんです。

そんなふうに、人間が限界を超えていく様を作品としてきた芸術家も世界中にいますが、電撃ネットワークは、そういう実験的でアングラなアートと日本のお笑いのノリが合体したようなグループだったんだなと、今回の映像を見て感じました。

――視聴者の皆さんへメッセージをお願いします。

南部さんの生き方はとてもエネルギッシュで、特殊だと思う方もいらっしゃるかもしれません。でも、妻の由紀さんをはじめ南部さんを取り巻く皆さんのことも見つめると、共感したり、感動したりする場面もきっとあると思います。南部さんの生き様とあわせて、自分自身の人生にも思いを馳せられると思いますので、ぜひご覧ください。

<河合優実 “語り”の一部を先行公開>