優れた調査報道を顕彰する、第4回調査報道大賞(NPO法人報道実務家フォーラム、スローニュース主催)が発表され、関西テレビが2017年から取材を続ける「揺さぶられっ子症候群を検証した一連の報道」が、映像部門で奨励賞を受賞しました。

今回は、91作品の応募・推薦があり、報道実務家による投票と選考委員会の審査を経て選ばれました。関西テレビが同賞を受賞するのは初めてです。

関西テレビは、2017年以降「揺さぶられっ子症候群(SBS)」の医学的根拠を検証する取材を継続。

検証・揺さぶられっ子症候群シリーズとして、『ふたつの正義』(2018年)、『裁かれる正義』(2019年)、『引き裂かれる家族』(2023年)のドキュメンタリー番組3本を制作し、多くのニュース、特集も放送しました。

『引き裂かれる家族』では、”虐待冤罪”被害にあった家族2組に密着取材をするとともに、揺さぶられっ子症候群の診断基準が記載されている「国の児童虐待対応マニュアル」を問題視。

2018年以降、弁護士らで作るSBS検証プロジェクトが関与した、SBSをめぐる裁判で10件の無罪判決が続出し、2024年3月、国が上記マニュアルからSBS診断基準を削除しました。

『ザ・ドキュメント 引き裂かれる家族~検証・揺さぶられっ子症候群』(2023年7月7日放送)

写真家の赤阪友昭さん。2017年11月、家族4人の平穏な暮らしが一変します。赤阪さんが自宅で生後2ヵ月の長男・優雨くんをあやしていたとき、優雨くんの呼吸が止まっているような状態に。

病院の検査で硬膜下血腫や眼底出血が見つかり、下された診断は「揺さぶられっ子症候群」でした。

赤阪さんは、身に覚えのない虐待を疑われ、優雨くんは児童相談所に一時保護されます。そして、2018年10月、赤阪さんは逮捕・起訴されました。

児童相談所は、赤阪さんと優雨くんの同居を制限し続け、赤阪さんは家族と引き裂かれたままの生活を余儀なくされます。

2020年4月、長女の卒園式の日を迎えその場に限って赤阪さん家族が集まることが許されます。それは、一年半ぶりの家族再会でした。

ナレーション:豊田康雄(カンテレアナウンサー)

ディレクター:上田大輔  

撮影:平田周次  

編集:室山健司

プロデューサー:萩原守 宮田輝美

(敬称略)

制作著作:カンテレ

YouTube(カンテレnews)で配信中:https://www.youtube.com/watch?v=WU20UIVMmIA

『引き裂かれる家族~検証・揺さぶられっ子症候群』の受賞歴

第61回 ギャラクシー賞 テレビ部門 選奨(2024年)  

貧困ジャーナリズム賞(2024年)

第15回 座・高円寺ドキュメンタリーフェスティバル コンペティション部門・大賞(2024年)