※本記事は『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』のネタバレを含みます。

本広克行監督が、『踊る大捜査線 N.E.W.』演出へのこだわりや見どころ、気になる続編の可能性について語りました。

現在公開中の、織田裕二さん主演映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』(以下『N.E.W.』)。1997年の連続ドラマ開始以来、数多くの熱狂的なファンを生み出し、日本中に“踊る”ブームを巻き起こした『踊る大捜査線』シリーズの最新作です。

(C)2026フジテレビジョン BSフジ ビー・エー・シー

『踊る大捜査線 THE FINAL 新たなる希望』(2012年)以来、約14年ぶりに主人公として戻ってきた青島俊作(織田)。警視庁の刑事部捜査第一課に着任しますが、誘拐事件の犯人から身代金の“運び屋”に指名され、事件解決のため東京の街を疾走。さらに、連続殺人や毒性ウイルス拡散の脅迫と、史上最悪クラスの難事件が次々と押し寄せ…。

めざましmediaは、シリーズ初期からメガホンをとる本広監督にインタビュー。29年間の演出哲学や、今作で「初めて『踊る』に出会う人にも、ファンにも届けたい見どころについて聞きました(全3回の第2回)。

23年前に制作した『THE MOVIE 2』を観たら「粗がすごかった」

――テレビシリーズから長年にわたりメガホンをとってきましたが、今作で「やっと描けた」と感じたところはありますか?

これまで『踊る』でできなかったことは、正直あまりないかもしれないです。やりたいことは大体やらせてくれたので。

先日、『踊る大捜査線 THE MOVIE2レインボーブリッジを封鎖せよ』(2003年)が地上波で放送されていましたが、改めて見たら、もう粗がすごいんですよ(笑)。その粗が当時は逆に良かったのかなとも思いますが。

『踊る大捜査線 THE MOVIE2 レインボーブリッジを封鎖せよ!』
(C)2003フジテレビジョン アイ・エヌ・ピー

今作は、すごく複雑なストーリーなのにきれいに流れていて、これまでで一番いい形で作れたんじゃないかなと思っています。

ただ、あまりにもうまくまとまったから「どうかな?」と思うところもあって。映画って、脚本の段階で流れるように美しいと、最終的につまらなくなることもある。役者さんたちがやりたい放題やって、作品をゴツゴツさせて、流れが悪くなったところが名シーンになったりするんです。

『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』
(C)2026フジテレビジョン BSフジ ビー・エー・シー

――スピード感、臨場感がたっぷりで、約2時間半があっという間でした。

スピードはすごく意識しました。細かい理屈や辻褄(つじつま)はあとで説明すればいいかという感じで(笑)、青島が捜査を進めるためにとにかく走って、物語が進んでいく。だって、冷静に考えたらおかしいですよね。真下から「犯人はここにいるみたいだ」って報告を受けたら、テーマ曲『Rhythm And Police』が流れて、青島が一人で急に走り出すって(笑)。

『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』
撮影メイキング

――青島が走り出す姿を見ると、「来るぞ!」というワクワク感が高まります。

青島っていつも急に走り出すんですよね。話としては強引なんですけど(笑)、観てくれる人はそこの理屈よりもドライブ感を楽しんでくれているんじゃないかと。だから、そこは大事にしています。“スーパーキャラ”の青島がいる『踊る』ならではだと思いますね。